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石田雅彦

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科学ジャーナリスト

報告

補足両生類から陸上生活の脊椎動物への進化では、石炭紀からペルム紀(約3億6000万年前から約2億5500万年前)にかけ、胎児を羊膜という保護シールドで包むことで陸上での産卵を可能にした生物が出現しました。これが有羊膜類という脊椎動物のグループで、その後、石炭紀の中頃(約3億3000万年前)に哺乳類へ進化する単弓類と恐竜を含む爬虫類へ進化する竜弓類へ分かれました。つまり、この記事に出てくる生物は、有羊膜類のうち、単弓類へ分かれた後の哺乳類の祖先というわけです。 これまで発見された化石としての単弓類では、石炭紀後期(約3億1000万年前)にいたと考えられるオフィアコドン(Ophiacodontidae)類の一種、アルケオシリス(Archaeothyris)が最も原始的で最初期の有羊膜類となります。オフィアコドンの仲間は最大で体長3メートルを超えるものもあり、完全に陸生だったと考えられています。

コメンテータープロフィール

いしだまさひこ:北海道出身。法政大学経済学部卒業、横浜市立大学大学院医学研究科修士課程修了、医科学修士。近代映画社から独立後、醍醐味エンタープライズ(出版企画制作)設立。紙媒体の商業誌編集長などを経験。日本医学ジャーナリスト協会会員。水中遺物探索学会主宰。サイエンス系の単著に『恐竜大接近』(監修:小畠郁生)『遺伝子・ゲノム最前線』(監修:和田昭允)『ロボット・テクノロジーよ、日本を救え』など、人文系単著に『季節の実用語』『沈船「お宝」伝説』『おんな城主 井伊直虎』など、出版プロデュースに『料理の鉄人』『お化け屋敷で科学する!』『新型タバコの本当のリスク』(著者:田淵貴大)などがある。

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