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石田雅彦

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科学ジャーナリスト

報告

補足ヒトの認知研究は、他の霊長類より鳥類を研究したほうが未来予想(因果推論)、学習、柔軟性、発話などのプロセスについて、優れた成果を得られるという主張が出てきています。特にカラスの仲間は、社会性を持ち、個体の認識とコミュニケーション能力を持ち、視覚的認知能力やいつどのように誰から教わるかという音声学習などに優れ、ヒトの社会的認知、認知研究、発話モデルなどの研究に役立てられています。ニューカレドニアのカラスの生態研究によれば、彼らは、固形の砂の入った管ではなく、水の入った管により大きな石を落とし、水位を上げてエサを得る行動をとり、研究者はヒトの5歳から7歳くらいの認知と理解力を持っていると推測しています。 このように、カラスの仲間は他の鳥類より大きな大脳を持ち、ヒトや霊長類などと共通する現実世界の認知も持っていると考えられ、特に視覚画像認知研究、乳幼児からの発達研究などに応用されています。

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コメンテータープロフィール

いしだまさひこ:北海道出身。法政大学経済学部卒業、横浜市立大学大学院医学研究科修士課程修了、医科学修士。近代映画社から独立後、醍醐味エンタープライズ(出版企画制作)設立。紙媒体の商業誌編集長などを経験。日本医学ジャーナリスト協会会員。水中遺物探索学会主宰。サイエンス系の単著に『恐竜大接近』(監修:小畠郁生)『遺伝子・ゲノム最前線』(監修:和田昭允)『ロボット・テクノロジーよ、日本を救え』など、人文系単著に『季節の実用語』『沈船「お宝」伝説』『おんな城主 井伊直虎』など、出版プロデュースに『料理の鉄人』『お化け屋敷で科学する!』『新型タバコの本当のリスク』(著者:田淵貴大)などがある。

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