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「インフルエンザ」流行の「ピーク」はいつか #専門家のまとめ

石田雅彦科学ジャーナリスト
(写真:ロイター/アフロ)

 年末年始の休みが終わり、仕事始めで人流が増加する時期であり、インフルエンザの流行がピークを迎えます。例年、1月下旬から2月中旬の間にピークがありますが、今年は1月下旬頃と予想されています。

 感染拡大を防ぐためにも、人混みを避け、入念な手洗いとうがいをし、マスクを着用し、小まめに換気をするといった基本的な感染対策が重要です。特に、無症状の感染初期に他者へうつさないためにマスクを着用しましょう。

ココがポイント

日本でのインフルエンザの流行は〜1月下旬から2月上旬にピークを迎え3月頃まで続きます
出典:感染症・予防接種ナビ 2024/12/19(木)

どうしても年末年始で人の出入りが多かったのといろいろ人と会われたり。家族内の感染が多かったと思います
出典:TBS NEWS DIG 2025/1/6(月)

治りきっていないのに来てしまうことで、家庭内だけではなく、学校とか仕事場で一気に広がってしまうおそれがある
出典:FNNプライムオンライン 2025/1/7(火)

エキスパートの補足・見解

 国内のインフルエンザの流行のピークは例年、関東で1月から3月上旬、東北や北海道、中国、四国などが少し遅れて2月上旬から中旬というように地域差があります。

 厚生労働省の資料によると、2004年から2020年までのシーズンでインフルエンザの流行のピークは第4週(その年の4番目の週。2025年は1月19日から25日)が最も多く7回、次いで第5週が4回となっています。

 インフルエンザが猛威を振るう年には、インフルエンザ関連死が大きく増え、脳血管疾患(脳梗塞など)や心血管疾患(急性心筋梗塞など)、慢性疾患(腎臓病など)などによる超過死亡も増えます。この現象は特に高齢者にみられるため、インフルエンザの感染拡大を防ぐことが重要になってきます。

 流行の発生やピークが、人口の多い関東や近畿から始まるというのは示唆的です。インフルエンザをはじめとした感染症に感染しないために、人混みを避け、入念な手洗いとうがいをし、マスクを着用し、小まめに換気をするといった基本的な感染対策を講じることを心がけましょう。

科学ジャーナリスト

いしだまさひこ:北海道出身。法政大学経済学部卒業、横浜市立大学大学院医学研究科修士課程修了、医科学修士。近代映画社から独立後、醍醐味エンタープライズ(出版企画制作)設立。紙媒体の商業誌編集長などを経験。日本医学ジャーナリスト協会会員。水中遺物探索学会主宰。サイエンス系の単著に『恐竜大接近』(監修:小畠郁生)『遺伝子・ゲノム最前線』(監修:和田昭允)『ロボット・テクノロジーよ、日本を救え』など、人文系単著に『季節の実用語』『沈船「お宝」伝説』『おんな城主 井伊直虎』など、出版プロデュースに『料理の鉄人』『お化け屋敷で科学する!』『新型タバコの本当のリスク』(著者:田淵貴大)などがある。

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