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石田雅彦

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科学ジャーナリスト

報告

補足アニサキスは寄生虫(線虫)の一種で、魚介類が中間宿主、最終宿主はイルカやクジラ、アザラシなどの海棲哺乳類となります。中間宿主はサバ、アジ、イワシ、イカ、サンマなどで、加熱(60℃で1分以上)か冷凍(マイナス20℃で24時間以上)でなければ完全な感染予防はできません。 アニサキス症は、サバやアジなどの中間宿主を食べてから数時間後に激しい腹痛や吐き気などを引き起こし、この場合、多くはアニサキスの第3期幼虫が胃の粘膜に穴を開けて入り込んでいて、胃のほか、腸へ移動したり、消化器官から穴を開けて腹腔内へ入り込む場合もあります。 アニサキス症は近年、欧米でも発症例が増えてきており、その理由について欧米人が魚介類の生食をするようになったから、魚介類の処理の方法が確立されていないから、最終宿主であるクジラやイルカなどの海棲哺乳類の個体数が回復したから、などが考えられています。

コメンテータープロフィール

いしだまさひこ:北海道出身。法政大学経済学部卒業、横浜市立大学大学院医学研究科修士課程修了、医科学修士。近代映画社から独立後、醍醐味エンタープライズ(出版企画制作)設立。紙媒体の商業誌編集長などを経験。日本医学ジャーナリスト協会会員。水中遺物探索学会主宰。サイエンス系の単著に『恐竜大接近』(監修:小畠郁生)『遺伝子・ゲノム最前線』(監修:和田昭允)『ロボット・テクノロジーよ、日本を救え』など、人文系単著に『季節の実用語』『沈船「お宝」伝説』『おんな城主 井伊直虎』など、出版プロデュースに『料理の鉄人』『お化け屋敷で科学する!』『新型タバコの本当のリスク』(著者:田淵貴大)などがある。

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