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井出留美

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食品ロス問題ジャーナリスト・博士(栄養学)

報告

補足記事の主張も一理ある一方、環境負荷を考えると、全ての野菜を冷凍してしまえばいいかというとそうではないと考えます。 冷凍には熱を移動させるために「冷媒」が使われますが、この冷媒が環境負荷の一因になっています。地球温暖化を逆転させるための実現可能策を約200人の専門家が1位から100位までランクづけした「ドローダウン」プロジェクトというのがあります。1位になっているのがエアコンや冷蔵庫に使われる「冷媒」です。冷媒を、より環境負荷の少ない自然冷媒にする動きもあります。が、広く普及しているわけではありません。 このドローダウンで3位になっているのが「食品ロス削減」です。100位中3位になるほど、食品ロスを減らすことで温室効果ガスを減らし、気候変動への影響を減らすことができます。企業が1ドル食品ロス削減に投資すると、さまざまな面で14ドルのリターン(利益)があると世界資源研究所が試算しています。

コメンテータープロフィール

井出留美

食品ロス問題ジャーナリスト・博士(栄養学)

奈良女子大学食物学科卒、博士(栄養学/女子栄養大学大学院)、修士(農学/東京大学大学院農学生命科学研究科)。ライオン、青年海外協力隊を経て日本ケロッグ広報室長等歴任。3.11食料支援で廃棄に衝撃を受け、誕生日を冠した(株)office3.11設立。食品ロス削減推進法成立に協力した。著書に『食料危機』『あるものでまかなう生活』『賞味期限のウソ』『捨てないパン屋の挑戦』他。食品ロスを全国的に注目させたとして食生活ジャーナリスト大賞食文化部門/Yahoo!ニュース個人オーサーアワード2018/食品ロス削減推進大賞消費者庁長官賞受賞。https://iderumi.theletter.jp/about

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