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米びつごとコメを捨てた人は今いずこ・・・貴重なコメを家庭で捨てないためには  #専門家のまとめ

井出留美食品ロス問題ジャーナリスト・博士(栄養学)
お米と稲穂(写真:イメージマート)

コメ不足が叫ばれた8月が過ぎ、新米が出始めた。ごみ清掃員でお笑い芸人のマシンガンズ滝沢秀一さんに取材した際、米びつごとコメを捨てた人がいたと伺った(取材時は「精米機」としたが、家庭用の米びつと思われる)。

コメを捨てた人はこの事態をどう思っているだろう。

コメは日持ちがいいとはいえ、精米後は味が落ちるし夏場に常温で置いておくと虫がたかることもある。貴重なコメを家庭で捨てないためにはどうすればよいだろうか。

ココがポイント

ペットボトルに入れ替えて、冷蔵庫の野菜室で保管している。虫がつかないし、計量する時もカップに注ぎやすく便利
出典:Yahoo!ニュースエキスパート井出留美 2018/5/25(金)

精米するとより劣化は速くなります(中略)店頭では、基本的にお客さまの目の前で、そのとき必要な量のみを精米します
出典:AKOMEYA TOKYO

年間契約にお申込み頂くと、自然栽培米農家さんは事前にご必要量が分かるため計画的に生産ができます
出典:自然栽培米専門店 自然栽培の達人が届ける「本来のお米」ナチュラルスタイル

お米は精米すると時間とともに酸化し、味が落ちていきます。家庭用精米機を使えば簡単に精米でき、美味しいご飯を食べられます
出典:セレクト 2021/8/7(土)

エキスパートの補足・見解

お米は玄米の状態で、高温高湿を避けて保管し、食べる前に精米するのが一番おすすめだ。だが、食べる前に毎回精米していられない、という人もいるかもしれない。

ここでは4つの方法を紹介した。

1、お米を買ってきたら2リットルサイズのペットボトルの空き容器に移し、冷蔵庫の冷蔵室もしくは野菜室で保管する

2リットルのペットボトルに入れたコメ(筆者撮影)
2リットルのペットボトルに入れたコメ(筆者撮影)

2、米穀専門店で購入時に精米してもらう

3、農家と年間契約し、送ってもらう前に精米してもらう

4、玄米で購入し、小型の家庭用精米機で定期的に精米する

筆者は身内が長野県でお米を生産しているので、玄米で送ってもらい、玄米の状態で2リットルサイズのペットボトルの空き容器に保存し、冷蔵庫で保管している。定期的に家庭用精米機で精米し、出てきた米ぬかはコンポストに活用できる。

コメが不足する事態となり、あらためてコメの大切さが身に沁みた人も多いかもしれない。便利さからいえば精米したコメを買うのが便利だが、コメは基本的に生鮮品であり、精米した直後から劣化する。この機会に、米穀専門店や農家からの購入も検討するのもよいと思う。

貴重なコメを無駄にせず、おいしく食べるために。

食品ロス問題ジャーナリスト・博士(栄養学)

奈良女子大学食物学科卒、博士(栄養学/女子栄養大学大学院)、修士(農学/東京大学大学院農学生命科学研究科)。ライオン、青年海外協力隊を経て日本ケロッグ広報室長等歴任。3.11食料支援で廃棄に衝撃を受け、誕生日を冠した(株)office3.11設立。食品ロス削減推進法成立に協力した。著書に『食料危機』『あるものでまかなう生活』『賞味期限のウソ』『捨てないパン屋の挑戦』他。食品ロスを全国的に注目させたとして食生活ジャーナリスト大賞食文化部門/Yahoo!ニュース個人オーサーアワード2018/食品ロス削減推進大賞消費者庁長官賞受賞。https://iderumi.theletter.jp/about

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