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荒川和久

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独身研究家/コラムニスト/マーケティングディレクター

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「家族なんだから家族が面倒をみなければならない」という家族規範の成れの果ては、家族共倒れの地獄でしかありません。老老介護に限らず、介護は素人の手でできるようなものではない。 病気の内容にもよりますが、たとえば毎晩のように痛みで一晩中うめき声をあげて苦しむ人もいる。愛する親や配偶者がのたうちまわる姿を毎日見せつけられる苦痛は、家族だからこそより一層筆舌しがたいものがあります。 日本における殺人事件の半分は親族殺人です。親族殺人のうちの3割以上は夫婦間の殺人です。そのすべてが介護殺人ではないですが、今後家族が家族しか頼れないという状況が続けばますます増えていくでしょう。その殺人は身勝手や憎悪によるものではなく「これ以上苦しませたくない」という思いが込められているのでしょう。 私たちも社会も今まで「生き方」の選択肢ばかり考えてきましたが、今後は「死に方」について考え選択していく必要があります。

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コメンテータープロフィール

荒川和久

独身研究家/コラムニスト/マーケティングディレクター

広告会社において、数多くの企業のマーケティング戦略立案やクリエイティブ実務を担当した後、「ソロ経済・文化研究所」を立ち上げ独立。ソロ社会論および非婚化する独身生活者研究の第一人者としてメディアに多数出演。著書に『「居場所がない」人たち』『知らないとヤバい ソロ社会マーケティングの本質』『結婚滅亡』『ソロエコノミーの襲来』『超ソロ社会』『結婚しない男たち』『「一人で生きる」が当たり前になる社会』などがある。

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