春の野草ツクシを採って食べてみた[意外と美味しいツクシの料理]
道端などに顔を出すツクシは春を告げる植物です。
今回はそんなツクシを採って2種類の料理を作って食べてみました。
ツクシのミニ知識
ツクシはシダ植物であるトクサ科のスギナの胞子茎(ほうしけい)です。
胞子茎とは地下茎から地上に伸びて胞子を作る部分とその茎のことです。
緑色をしたいわゆるスギナと呼ばれるものは植物学的には栄養茎と言います。
スギナは地下茎と、そこから地上に伸びる胞子茎と栄養茎から成り立っており、胞子茎であるツクシも含めその全てが植物としてはスギナなのです。
スギナは日本全国に広く分布し、日当たりの良い酸性の痩せた土地を好み大きな群落を作って生育します。
そのためスギナの胞子茎であるツクシもまとまって生えることが多く、群落を見つければ簡単に取り集めることが出来ます。
ツクシを採る時の注意点
ツクシはアクが強い植物なので素手で採取すると指先がアクで黒くなってしまいます。
このアク汚れは皮膚に染み込んでしまうため、一度黒く汚れると洗っても数日間は取れません。
採取の時は手袋をするとか、手で直接折り取るのではなくハサミを使って採るとかの、指先汚れを防止する対策が必要です。
ツクシを料理する時の下処理
胞子を作る頭の部分は特にアクが強いので取り去ります。
茎の中間の節の部分に付いている袴は硬く食感が良くないのでこれも取り去ります。
頭を取り去るのはもぎ取るか切り取れば良いので簡単ですが、袴を取り去るには剥き取らなければなずそれなりに手間がかかります。
茎の部分を長い状態で使いたいなら面倒くさいですが袴は丁寧に剥き取ります。
茎の部分が短くなってしまっても良いのなら袴の付近の茎を調理ハサミで切り取ってしまう方が簡単です。
下の写真がそれぞれの方法で下処理が完了したツクシです。
作る料理によって使い分ければ宜しいと思います。
地上に出たばかりのごく若いツクシは頭が松かさ状に開いていません。
このようなものなら頭もそれほどアクはありませんので頭は付けたままで料理に使えます。
ツクシのお浸しを作る
水に塩と酢を少々加えてから沸騰させます。
沸騰したら下処理が終わったツクシを入れ30秒ほど茹でます。
茹で終えたら熱湯から出し直ぐに流水に晒してアクを抜きましょう。
アク抜き時間はお好みにより5分〜1時間位で調整します。
アク抜き時間が5分だと苦味がそれなりに残ります。
1時間だとほとんど苦味が無くなります。
アク抜き中に試食してみてアクの抜け具合を確認しながらアク抜き時間を決めるという方法もあります。
アク抜きが終わったら水気を絞ってから食べやすい長さに切り揃えます。
器に盛ればツクシのお浸しの出来上がりです。
ツクシの天ぷらを作る
下処理を終えたツクシ数本をまとめて天ぷらにします。
高めの温度の油でカラッと揚げるのがコツです。
山菜や野草全般に言えることですが、天ぷらなどの油で揚げる料理にするとアクの苦味が和らぎ気にならなくなります。
ツクシは見つければ簡単にまとまった量が採取できます。
下処理で袴を取り除くのがやや面倒なのが難点ですが、今回紹介した料理の他に卵とじや卵焼きにしても美味しく頂けます。
ツクシは卵との相性が良いとも言われています。
ツクシを摘んで早春の味覚を味わってみては如何でしょうか?
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