「クリぼっち」は幸せか:今や常識?若者が一人で過ごすクリスマス
「クリスマスは恋人と一緒」は、もう昔話。今は、「一人」が標準。お一人様ビジネスも盛ん。でも、彼らの幸せはとこにある?
■「ぼっち」とは
「ぼっち」とは、ひとりぼっちの略。一人でいるのは良いですが、「ひとりぼっち」は寂しそうですね。現代の若者は、「ぼっち」を恐れていると言われてきました。
中学生が、理科室や音楽室に一緒に行く人がいないと悩み、大学生が一人でお昼を食べるのが嫌だと、トイレで食べる「便所飯」なんていうのも、話題になりました。どちらも、一人が嫌というよりも、一人でいるところを見られるのが嫌、一人だと思われるのが嫌なわけです。
ところが、最近は「ぼっち」でも良いと感じる人が出てきています。
■「クリぼっち」とは
いろいろな場面の「ぼっち」があるわけですが、「クリぼっち」は、クリスマスを一人で過ごすこと。「クリスマス一人ぼっち」。
12月23日(火)朝のニッポン放送「垣花正:あなたとハッピー!」で、このテーマが取り上げられ、私も電話で出演しました。
■クリスマスの過ごし方
ダイヤモンドオンラインが現在行っているネット世論調査「今年のクリスマスイブの過ごし方は?」によると、今年2014年のクリスマス、クリボッチは41.5%、家族と過ごすは30.2%、そして恋人と過ごすは3.8%でした。
■ぼっちビジネス、ぼっちが標準
一人で鍋料理。一人でケーキ。一人でカラオケ。そしてクリスマスも、一人でも入りやすいレストランなど、ぼっちでも過ごしやすい場所が次々作られていきます。
「ドラえもん」ののび太は、怖いジャイアンに怒鳴られながら、みんなで遊んでいます。みんなで野球をするためには、かなりがんばったり、ガマンしたししなくてはいけません。でも、ネットでならもっと楽に遊べますね。一人で遊べる道具が、次々と売り出されています。
昔なら、25歳過ぎの独身女性は「クリスマスケーキ」にたとえられて(25過ぎたら大売り出し)、結婚への社会的プレッシャーを受けました。昭和45年(1970年)の平均初婚年齢は女性24.2歳、男性26.9歳。それが平成23年(2013年)には女性29.0歳、男性30.7歳。生涯未婚率も高まり、独身が珍しくなくなりました。そうなれば、お一人様ビジネスも盛んになります。
異性の交際相手も友人もいない割合は、男性で約6割、女性で約5割という調査もあります。
リクルートの「恋愛観調査2014」によれば、20~40代未婚者全体で、恋人がいる人は26.5%。今まで付き合ったことがない人は28.9%。
20代男性の「今まで付き合ったことがない」割合が41.6%でした。
多くの若者に恋人がいて、クリスマスは恋人と過ごすということが、なくなってきています。いろいろな場面で、一人でもたのしく過ごせるようになってきています。
■クリぼっちは幸せか
独身とか、恋人がいないことが、恥ずかしいとかプレッシャーを感じるようなことは、間違っているでしょう。恋人がいてもいなくても、家族がいてもいなくても、みんなが幸せな時を過ごせればと思います。
アメリカでは、通称「クリスマスうつ」と呼ばれる現象がるそうです。欧米のクリスマスは、日本のお正月のように、家族みんなが集まり温かい時を過ごします。そんなとき、一人ぼっちの人は、強く孤独感を感じて、うつ状態になってしまうという現象です。
(「クリスマスうつの人は、季節性うつによる脳の疲れと、心理的孤独感と、年末の心身の疲れが絡まって生じるのかもしれません。」:冬のうつうつ吹き飛ばせ!:季節性うつ(季節性感情障害・冬季うつ)対処法:Yahoo!ニュース個人有料)補足12/24
社会がクリぼっちを責めるような目で見ないで、一人でも生きやすい世の中を作りたいものです。
でも、若者たちとゆっくり話すと、彼らも「親友」を求めています。すばらしい恋愛を求めています(現在恋人がいない人の「恋人が欲しい」割合は64.5%)。深い心の交流を求めて入るけれど、傷つくこと傷つけられることが怖くて、互いに本心を表して近づけない若者たちを多く見ます。
一人でも幸せに生きていけるけれども、本心では二人でもっと幸せになりたいと願っている若者たちを、私達みんなで支援できればと思います。
☆クリスマスは、みんなで心いやす日:「クリスマスはイエスキリストの「誕生日」ではありません:クリスマスの起源から」