「日本代表が好きで、誇りに思っている」日本女子テニス若手選手、日比野菜緒独占インタビューPart2
2015年10月に、女子ワールドテニスのWTAツアーで、いきなり初優勝を遂げたのが日比野菜緒だ。
大会当時20歳だった日比野は、WTAタシケント大会(ウズベキスタン、9/28~10/3、アウトドアハードコート)で、WTAツアー大会2回目の挑戦で、初の決勝進出を果たし、見事初優勝を勝ち取った。日本女子9人目のツアー優勝者となった日比野は、現在22歳になり、日本女子テニス界の若手注目選手の1人だ。インタビューpart2では、日本代表への思いを語ってくれた。
――10月のWTAタシュケント大会(ウズベキスタン)の前に、日比野さんの自分のテニスを取り戻せたきっかけは何だったんですか。
日比野:(コーチの竹内)映二さんは、ずっと修正しようとしていたんですけど、やっと自分の中では吹っ切れたというか。(9月26日からのWTA)タシュケント大会では、前年に優勝していたので、(1年で消滅するランキングポイントの)ディフェンドもあって、自分に一番 プレッシャーのかかる大会でした。でも、全然調子が上がっていなかった。もし勝てなくても、1年いい経験ができたし、またここ(ツアーレベル)に戻って来れるように頑張ろうと、大会1回戦が始まる前、現地での直前練習の時に、フッと肩の力が抜けた。それからすごくコートがすごく広く見えるし、なんか自然と自分のプレーが戻って来たなという感覚がありました。
――2回戦では、同学年の尾崎里紗さん(当時126位)と対戦しました。
日比野:2回戦で、里紗ちゃんに勝てたのが自信になりました。ジュニア時代から彼女に勝ったことが無かったので、戦術どうこうより、とにかくチャレンジャーの気持ちでいこうと思っていました。第1セット0-4から0-5になりそうなポイントがあったんですけど、そこでいつもならもうだめだと思ってしまうところを、なぜか頑張れた。結局ストレート(7-5、6-1)で勝てた(これで尾崎とのプロでの対戦成績は1勝1敗)。2年連続決勝進出の原動力になりました。
(決勝では、クリスティーナ・プリスコバ(当時100位)に、3-6、6-2、3-6で敗れて準優勝。日比野はディフェンディングチャンピオ ンとして、ランキングポイント280点を守らなければいけなかったが、180点を守った)
――2月には、日比野さんの一つの目標であった、女子テニス国別対抗戦・フェドカップ日本代表デビューを果たしました。初めて日の丸を背負ってのプレーでしたが、どういった経験でしたか。
日比野:正直あんまりいい思い出ではないですね。私自身が、日本代表というものにあこがれを持ちすぎて、普通の試合と同じように入れずに、緊張してしまって、あまりチームのために、即戦力になれなかった。でも、日本代表としてプレーするのは、すごいモチベーションになると感じた。代表選手4人のために、すごく多いスタッフの方がサポートしてくれるので、そういうのを肌で感じられてよかったです。
――日本代表メンバーの先輩たちとは、どんな話をしたんですか。
日比野:奈良(くるみ)さんと青山(修子)さんがすごく優しいので、あんまり上下関係を感じさせないでくれていましたので、私と(同期の)穂積(絵莉)選手としてはやりやすかったです。
――プロテニス選手は、年間スケジュールがタイトで、個人戦のツアーと、代表戦のフェドカップの両立は難しいと感じませんか。
日比野:思わないですね。私は、日本代表が好きで、誇りに思っているので。(個人戦の)年間たくさんの試合があるので、1大会ぐらいとばすくらい何ともないです。あまりこういうことを言うと、映二さんに怒られるんですけどね(笑)。映二さんは、自分のランキングを上げることももう少し重視してほしいみたいです。
――2017年も日本代表メンバーに選ばれたいという思いはありますか。
日比野:そうですね。フェドカップのワールドグループの決勝とかを見ると、やっぱりあこがれますね。
(Part3に続く)