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遅刻がもたらす3つの深刻な影響 「遅刻常習者」対策2つのポイントとは?

横山信弘経営コラムニスト
(ChatGPT DALL-E 3 にて筆者作成)

遅刻がクセになっている人がいる。

友人との待ち合わせ時間に遅れるならともかく、仕事に遅刻してくるのだ。この悪癖は、単なるマナーの問題ではない。組織の生産性、チームの士気、さらには個人のキャリアにも深刻な影響を及ぼす。

なぜなら、時間管理はビジネスパーソンとして基本であり「あたりまえ」のこと。その能力はプロフェッショナリズムの象徴だからだ。

このような遅刻常習者にはどんな特徴があるのか? そしてどんな問題を抱えるのか? また、組織はどのようなサポートを考えるべきか? 2つのポイントを紹介する。

■遅刻常習者2つの特徴

遅刻がクセになっている人には、主に2つの特徴が見受けられる。

(1)締め切りに対する感覚が鈍い
(2)自己中心的な傾向が強い

締め切りに対する感覚が鈍いタイプは通常、「段取り力」が低い。とくに時間管理が苦手だ。それに自己中心的な傾向も強いだろう(本人は自覚しないだろうが)。他者の時間を尊重するという意識が薄いし、自分の都合を優先させることが多い。

■遅刻常習者が抱える3つの問題

このような人が抱える問題は、大きくわけて3つある。

(1)信頼性の低下
(2)チームの生産性への影響
(3)キャリアへの悪影響

一つ目は、やはり信頼性の低下だ。

遅刻は単に時間にルーズなだけでなく、約束を守るという基本的な責任感に欠けていることを示す。遅刻するクセがあれば、同僚や上司からの信頼を損ねるに決まっている。

二つ目は、チームの生産性への影響だ。

一人が遅刻することで商談や会議、プロジェクトの進行が遅れ、チーム全体の効率が下がる。

最後に、キャリアへの悪影響がある。プロフェッショナルな世界では時間厳守が「あたりまえ」。遅刻が常習化すると、昇進や重要なプロジェクトへの参加機会を失うリスクが高まる。

■遅刻常習者に対するサポート2つのポイント

これらの問題に対処するには、個人の意識改革と組織のサポートが不可欠だ(残念ながら意識改革を促すだけではムリなことが多い)。2つのポイントを紹介する。

(1)正直かつ建設的なフィードバックをする
(2)時間管理スキルの向上を支援する

遅刻常習者をサポートするためには、まず正直かつ建設的なフィードバックが不可欠だ。遅刻の影響を具体的に伝え、その行動がチームやプロジェクトにどのように影響しているかを理解させる必要がある。

ただし、これは非難ではなく、改善のための指摘でなければならない。

第二に、時間管理スキルの向上を支援することである。

時間管理のワークショップの提供や、効果的なスケジューリング方法の共有など、具体的なツールやテクニックを紹介し、啓蒙することだ。これらのサポートは、遅刻者自身が自覚し、改善に取り組むための土台を築くだろう。

もちろん最終的には、個人の自己管理能力の向上がなければ、どうにもならない。遅刻常習者本人が何らかの問題を抱えているのならともかく、

「たまには遅刻するときもあるよね」

といった間違った共感は、本人のためにならない。それどころか許容していると、組織自体の「あたりまえの基準」がドンドン落ちていくことになる。

組織文化を健全に保つため、見放す前に真摯に向き合っていくべきだ。

<参考記事>

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経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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