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松坂大輔から2本以上のホームランを打ったメジャーリーガーは12人。そのなかには、三冠王や殿堂選手も

宇根夏樹ベースボール・ライター
松坂大輔 AUGUST 15, 2010(写真:ロイター/アフロ)

 松坂大輔は、2007年から2014年までメジャーリーグでプレーし、56勝43敗1セーブ、防御率4.45を記録した。790.1イニングを投げ、720三振を奪って、387四球を与え、85本のホームランを打たれた。

 松坂からホームランを打った選手は、72人を数える。ライル・オーバーベイは3本、11人は2本ずつだ。2009年に本塁打王を獲得したカルロス・ペーニャも、その前年にリーグ・チャンピオンシップ・シリーズ第5戦で打ったホームランも含めると、2007年と2012年の各1本と合わせて計3本となる。

筆者作成
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 この12人とも、通算本塁打は150本を超える。200本未満は、151本のオーバーベイと162本のアーロン・ヒルしかいない。オールスター・ゲームに一度も選ばれなかったのは、オーバーベイだけだ。ミゲル・カブレラ(デトロイト・タイガース)は2012年に三冠王となり、デレク・ジーターは引退後に殿堂入りした。カブレラも、そうなってもおかしくない。

 2000年に本塁打王を獲得したトロイ・グロスは、松坂に対して2007~08年に10打数7安打を記録した。長打は、二塁打1本とホームラン2本だ。グロスの打率.700は、松坂と対戦10打席以上の選手のなかで最も高い。それに次ぐのは、打率.588(17打数10安打)のマイケル・ヤングだ。こちらも長打は少なくなく、二塁打3本とホームラン1本を打った。

 一方、松坂を苦手にした通算300本塁打以上の選手には、344本のホゼ・バティスタと477本のエイドリアン・ベルトレーがいる。ともに打率は.150未満。バティスタは打率.105(19打数2安打)、ベルトレーは打率.133(15打数2安打)だ。ベルトレーの2安打はどちらも長打、二塁打とホームランが各1本だが、バティスタは2本ともシングル・ヒットだった。

 対戦10打席以上の日本人選手は4人。岩村明憲は打率.370(27打数10安打、二塁打2本、ホームラン1本)、イチローは打率.259(27打数7安打、二塁打3本)、城島健司は打率.231(13打数3安打、二塁打2本)、松井秀喜は打率.214(14打数3安打、二塁打1本、三塁打1本)だ。イチローと松井はともに5四球を選び、出塁率はそれぞれ.375と.421を記録した(3四球の岩村は、出塁率.433)。

 なお、松坂から満塁本塁打を打ったのは、スコット・ムーアのみ。ムーアは2002年のドラフト全体8位ながら、通算16本塁打に終わり、グランドスラムは、2007年9月8日に打った、この1本しかなかった。

 メジャーリーグ1年目の松坂のチームメイトについては、こちらに書いた。

松坂大輔とともに、14年前のワールドシリーズで優勝した選手のうち、今もプレーしているのは…

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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