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来年45歳のベテランが現役続行に意欲。45歳以上でメジャーリーグ出場は今世紀何人!? イチローと…

宇根夏樹ベースボール・ライター
リッチ・ヒル Sep 1, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 リッチ・ヒルは、来年3月に45歳の誕生日を迎える。2024年にメジャーリーグでプレーした選手のなかでは、最年長だ。2023年もそう。2020~22年は、アルバート・プーホルスに次ぎ、投手の最年長だった。

 現在は、チームUSAの投手として、プレミア12に出場している。USAトゥディのボブ・ナイテンゲールによると、来シーズンもメジャーリーグで投げたいという気持ちがあるという。

 今世紀に入ってから、45歳以上の現役選手は、9人いた。これは、シーズン年齢(6月30日時点)ではなく、45歳の誕生日以降にメジャーリーグの試合に出場した選手の人数だ。

 ラスト・ゲーム時点の年齢が高い順に9人を並べると、49歳のジェイミー・モイヤー(2012年)とフリオ・フランコ(2007年)、46歳のジェシー・オロスコ(2003年)とランディ・ジョンソン(2009年)に、45歳の5人、オマー・ビスケル(2012年)、イチロー(2019年)、バートロ・コローン(2018年)、ティム・ウェイクフィールド(2011年)、ロジャー・クレメンス(2007年)となる。

 フランコ、ビスケル、イチローは野手、あとの6人は投手だ。20世紀には、50歳以上の選手もいたが、21世紀は皆無。45歳以上も、2019年のイチローを最後に途絶えている。

 2007年11月に45歳となったモイヤーは、2008年~09年の両シーズンとも規定投球回に到達し、2010年も112.2イニングを記録した。そして、トミー・ジョン手術を受けて全休の2011年を経て、2012年のシーズン序盤に先発10登板で53.2イニングを投げた。フランコは、2003年8月に45歳の誕生日を迎え、そこから402試合に出場。2003~06年のポストシーズンも含めると、出場は416試合となる。

 イチローが45歳以降に出場したのは、2019年に日本で行われた開幕シリーズの2試合だ。

 ここ2シーズンのヒルは、2023年が先発27登板とリリーフ5登板で計146.1イニングを投げ、防御率5.41。シーズン前半を家族と過ごすことにした2024年は、8月半ばにボストン・レッドソックスとマイナーリーグ契約を交わし、AAAの1登板を経て昇格。リリーフ4登板の3.2イニングで2失点(自責点2)を記録し、9月初旬に解雇された。

 今オフ、あるいは来シーズンの開幕後にどこかの球団と契約を交わすことができたとしても、メジャーリーグ契約ではなく、マイナーリーグ契約になるだろう。そこから昇格しないと、メジャーリーグ21年目を迎え、45歳でマウンドに上がることはできない。

 なお、ヒルに次ぐ年齢の選手たちについては、こちらで書いた。

「年齢は41歳ながら、まだまだ需要あり!? 4年続けて先発30登板以上」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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