マイナーリーグ通算6年の投手がメジャーリーグ契約を手にする。メジャーリーグもAAAも未経験
11月13日、テキサス・レンジャーズは、ルイス・カーベロとメジャーリーグ契約を交わしたことを発表した。
カーベロは、ベネズエラ出身のリリーバーだ。先月、24歳の誕生日を迎えた。まだ、メジャーデビューはしておらず、AAAで投げたこともない。
17歳でシアトル・マリナーズに入団し、マイナーリーグのシーズンが中止された2020年を挟み、移籍することなく、6シーズンを過ごしてきた。今オフ、マリナーズが40人ロースターにカーベロを入れなかったことにより、マイナーリーグFAとなった。
ここ3シーズンのクラスは、2022~23年がA+、2024年はAA。各シーズンのイニングは52.1→52.1→66.2、奪三振率は9.80→10.32→10.53、与四球率は4.82→2.75→2.43、防御率は4.82→3.78→2.57と推移している。
また、2022~23年に9本ずつの被本塁打が、2024年は5本に減少。被打率も.230以上から.167へ下がった。これは、BABIPも急降下しているので、運も味方しているのかもしれない。BABIPは、ごく簡単に説明すると、ホームラン以外の打球がヒットになった割合(打率)だ。数値が異常に低い場合は、いい当たりでも飛んだり転がったりした方向によってアウトになることが多かった、という可能性がある。もっとも、対戦した打者の全打席に占める奪三振の割合は、30%を超えた。
カーベロの球種は、85マイル前後のスライダーと95マイル前後の速球だ。
MLBネットワークのジョン・モロシは、カーベロがレンジャーズに入団する数日前に「GMミーティングで(静かに)人気を集めているFAの一人」と報じていた。どうやら、スライダーと年齢の若さが、人気の理由らしい。マリナーズと違い、レンジャーズの40人ロースターには空きがあった。
カーベロは、メジャーリーグ契約を手にしたものの、メジャーデビューが確定したわけではない。メジャーリーグ昇格の前提となる、40人ロースターに入ったということだ。