愛犬家の英国エリザベス女王が死去。在位70年で30匹を飼った女王のお手本にすべきことは?
イギリスのエリザベス女王の棺が、女王が長年暮らしたロンドンのバッキンガム宮殿に到着しました。
その到着を雨が降るなか、見ていた人は「5時間半から6時間ずっと同じ場所で待ったが、女王を見られたので、その価値はもちろんあった」といっています。それほど、人気のあったエリザベス女王です。
19日には、ウェストミンスター寺院で国葬が執り行われる予定です。そんなエリザベス女王をお手本にすべき愛犬とへの思いがあります。それを見ていきましょう。
自分の死後に遺したくないと、一時飼うのを控えていた
エリザベス女王は、愛犬家としても知られています。
在位70年間を30匹ほどのコーギーとドーギー(ダックスフンドとコーギーのかけあわせ)とともに過ごしてきたことから、コーギーはエリザベス女王の治世のシンボルのような存在になっていました。
女王は1933年(7歳)「に初めて父からドゥーキーという名前のコーギーをプレゼントされてました。1944年、女王は18歳の誕生日にスーザンという名のコーギー犬をプレゼントされました。長年にわたって女王の忠実な友となり、フィリップ殿下とのハネムーンにも同行したほどだったのです。スーザンちゃんは、15歳まで生きたので当時(1959年)だとずいぶん長生きなので、大切にされていたのでしょう。
女王の愛犬は、Netflixのドラマ『ザ・クラウン』にも登場、2012年のロンドンオリンピックの開会式で公開された、ダニエル・クレイグが演じるジェームズ・ボンドとのコラボ映像にも愛犬はかわいい姿で花を添えて登場し、愛犬は重要な役割を果たしていました。
女王は、7歳からずっと犬と暮らしてきて80歳を過ぎた2010年代半ばを最後に、自分の死後に愛犬を遺したくないと、一時飼うのを控えていたそうです。
筆者から見れば、愛犬の世話をしてくれる人もいるし、遺しても大切に飼ってもらえるだろうと考えてしまいますが、女王はそんな安易な考えではなかったことが、驚きです。
Peopleによると、遺された女王の愛犬は、2021年にアンドルー王子の元妻のサラ・ファーガソンが見つけ、アンドルー王子が女王にプレゼントしたものだそう。女王の夫フィリップ殿下(昨年死去)の入院や新型コロナウイルスによる外出制限などが重なり、女王を元気づけようとしたものです。
そして、この愛犬の面倒をアンドルー王子に決めていたことが、エリザベス女王が多くの人に尊敬されるひとつなのでしょうね。
エリザベス女王が飼っていた犬なら、引き取る人を探すのは困らないように思いますが、そこまで配慮されていたのでしょう。
私たちがエリザベス女王から見習うことは?
犬の平均寿命は約15歳です。
そのことをよく考えてほしいのです。飼い主は愛犬を最期まで面倒が見られるように飼い始めるタイミングなどを配慮し、万が一自分の方が先に亡くなった場合には、あらかじめ預け先を確保しておくことは必要です。
犬が好きで、人生においてずっと傍らにいてほしいという気持ちはよくわかります。人間の都合ではなく、犬の最後のことまで考えることが大切です。
現実には、老人施設に入るので、犬を飼育放棄する人がいます。そして、認知症になってしまい適切な飼養ができない人もいるのです。
高齢者が犬や猫を飼う場合は、次に面倒を見てくれる人をちゃんと探して飼うというのが、日本の文化になってほしいものです。人間がさみしいからというので、犬や猫を飼うのではなく、犬や猫の一生を見据えて飼育は始めましょう。高齢者が犬や猫を飼うときは、エリザベス女王のことを思い出してほしいものです。