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J1リーグ序盤戦総括。昨季より上げたチーム、下げたチーム、危ういチーム

杉山茂樹スポーツライター
(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

 チーム毎で消化試合にバラツキはあるが、Jリーグは6節を終了。2週間弱の代表戦ウィークに入った。スタートダッシュに成功したチームもあれば、失敗したチームもある。ここでは全20チームを、前年比で横ばいのチーム、上昇したチーム、下降したチームに、改めて色分けしてみた。

 今季は20チーム中4チームが降格。確率は5分の1だ。18チーム中2.5枠(17、18位は自動降格、16位はプレーオフ)だった従来を大きく凌ぐ、スペクタクルな設定の中で行われている。第3者的な立場にある野次馬ファンには見応え十分な楽しいシーズンになるが、当事者にとっては大変だ。開幕してここまで、悪い流れにあるチームはとりわけだ。中にはすでに半分お尻に火がついた状態にあるチームもある。

 具体的に眺めて見ることにしたい。

 まず横ばいのチームだ。昨季の成績と現在の成績に、あまり差がないチームは以下のとおり。前シーズンの順位と比較して、±2位のチームを集めてみた。

【−2】湘南(昨季18位→今季16位)

【−1】名古屋(昨季3位→今季2位)、横浜FM(昨季9位→今季8位)

【±0】川崎(昨季1位→今季1位)、C大阪(昨季4位→今季4位)、FC東京(昨季6位→今季6位)、大分(昨季11位→今季11位)

【+1】仙台(昨季17位→今季18位)

【+2】札幌(昨季12位→今季14位)

 上昇した幅は僅か1ながら、名古屋グランパスの好調さが目立つ。6戦6勝。得点9。失点1。監督のフィッカデンティがイタリア人であることにちなみ、カテナチオスタイルだと言われるが、一方で攻撃的サッカーの象徴であるサイドアタッカー(ウイング)の顔ぶれが、どこよりも充実している。堅守&サイド攻撃。イタリアと言うより、想起させるのはユーロ2004を制したギリシャのサッカーだ。

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スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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