飲食の復活と強靭化。より多様な業態と食の組み合わせが勃興する2023年(前編)
食文化は突如として形成されるものではありません。長い時間をかけて、一定のステップを踏んで初めて形成されるのが食文化です。最初は数か月単位の盛り上がりとなるブームから始まり、年単位のトレンドへと移行する。そうして初めてその後の定番化へ。もちろん定番化がなければ上書き(更新・展開)から、継承を経ての食文化を形成するにも至りません。昨年2022年のトレンドから展開される2023年の食トレンドを書き残しておきます。一応、予想ではなく、小さくともすでに人気の種火がついているので「予想」ではありません。各項目の後ろのカッコ書きは、記事中で触れている飲食店の軒数です。
- 10位 カルダモンブレイク前夜(無料部分2軒、有料4軒(東京1軒、京都3軒))
- 9位 □クロスオーバー(有料部分に9軒)
- 8位 キュレーションとテイスティングのあるネオ○○○(同3軒+1フェス)
- 7位 ○○○でワンストップ(同4軒)
- 6位 予約にも飛び込みにもうれしい、○○○&スタ○○店舗(同3軒)、
10位 カルダモンブレイク前夜
去年からじわじわ来ていたカルダモンロール。スウェーデンなど北欧でポピュラーだというが、ざっくり言うとシナモンロールのカルダモン版……と言ってピンと来る人はかなりのスパイス通だろう。カルダモンと言えば、日本ではスパイスカレー好きなど、まだごく一部の人にしか(単体のスパイスとしては)なじみのない、ある意味マニアックなスパイスだが、独特の清涼感と柑橘を思わせる優しい甘さと、甘いパンの相性はシナモン以上! と昨年あたりからじわじわと都内のみならず、全国の都市圏で扱うブーランジェリーが増えてきた。東京ならば「bread works」(品川、天王洲など)や「ザ・シティ・ベーカリー」(品川、銀座)のほか
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