写真で見る吉田麻也のMLSデビュー戦。先制点をお膳立て&無失点勝利に貢献
MLS(メジャー・リーグ・サッカー)のLAギャラクシーに加入した吉田麻也が、現地8月26日(日本時間27日)にロサンゼルスで行われたシカゴ・ファイアー戦で全米デビュー。先発として90分フルにプレーして、攻守両面で存在感を披露。セットプレーからの先制点を演出しただけでなく、手堅い守備で無失点勝利に貢献した。
これまでに日本、オランダ、イングランド、イタリア、ドイツでプレーしてきた吉田が新天地として選んだのはアメリカ。メッシの加入で世界から注目を集めるMLSに、日本のレジェンド・プレーヤーもやって来た。
「最後に90分プレーしたのは(シャルケに在籍していた)5月なので、3ヶ月以上も90分のプレーから遠ざかっている」と吉田はブランクを心配したが、ギャラクシーは吉田を左センターバックで先発起用。
35歳の誕生日を迎えたばかりの吉田が主にマッチアップしたのは、シカゴの1トップを務めた38歳のケイ・カマラ。今季でMLS16シーズン目を迎えるカマラは、MLS歴代3位となる通算144ゴールを決めてきたストライカー。今季もオールスターに選ばれ、衰えを感じさせないプレーで活躍を続けている。
狙っていたセットプレーからの先制得点
試合が動いたのは、前半27分。シカゴのミッドフィールダーで、アルゼンチンとパラグアイの両国で代表を経験しているガストン・ヒメネスが、この試合2枚目のイエローカードを出されて退場。
その直後の前半29分に、相手ゴール右サイドでフリーキックのチャンスを得たギャラクシー。元ブラジル代表で、バイエルン・ミュンヘンやユヴェントスでも活躍したドウグラス・コスタがボールをゴール前に上げると、吉田が相手ディフェンダーのカルロス・テランと競い合って落としたボールをタイラー・ボイドがゴールに押し込んだ。
「セットプレーはここ数日、かなり時間を要してやっていたので、チャンスはあるなと思っていた。相手のラインはバラバラだったので、タイミング良く入れば、チャンスはあると思った。僕のところは、マークがちゃんと付いていたんですけど、そこをうまく合わせてくれた。退場者が出て、早い段階で1点取れたのは大きかった」と吉田は快心の先制点を振り返った。
吉田はギャラクシーの救世主になれるか?
前半を1-0で折り返したギャラクシーは、後半72分に元バルセロナのリキ・プッチのゴールで2点目を奪うと、90分には吉田同様にこの試合がMLSデビュー戦で、EFLリーグ1で3度も得点王に輝いたビリー・シャープがダメ押しのペナルティーキックをゴールに叩き込み、3-0で快勝。吉田は90分フルにプレーして、勝利に大きく貢献した。
シカゴを無得点に抑えたゴールキーパーのジョナサン・ボイドは、「(吉田は)驚くほどに経験豊富で、チームに安定した影響を与えてくれる。リーダーシップにも優れ、指示を出すだけでなく、こちらの言い分もしっかりと聞いてくれる。言葉の壁もないし、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた」と新加入した守備の柱を歓迎。
西地区14チーム中13位と低迷するギャラクシーだが、各地区の上位9チームに与えられるプレイオフ出場権の可能性はまだ残されており、ここからの巻き返しが期待される。
「1つ、まず90分戦って、勝って、チームとしても個人としても、すごく良い形で入っていけた。まだ1つ勝っただけで、これからもっと勝たないとプレイオフには行けないと思うので、これを続けていくこと。そして、お互いにチームメイトのことをもっと理解して、チームがやりたいサッカーを理解して、理解を深めていきない」
デビュー戦でチームメイト、首脳陣、そしてファンに大きなインパクトを与えた吉田は、ここからギャラクシーを牽引していくことだろう。