【お金の教育】子どもがお駄賃がないとお手伝いしてくれない!お駄賃の良いあげ方を幼児教育講師が解説
こんにちは!幼児教育講師のTERUです!
今回は『子どもへのお駄賃』をテーマにお話しさせていただきます。
先日こちらの記事で私が考える『子どものお金の教育』についてお話しした中で、もう少し詳しくお伝えしておきたいと思った内容になります。
・【お金の教育】子どものお小遣いはいつからあげる?幼児教育講師オススメのお小遣いのあげ方を教えます!
・【お金の教育】子どもへのお金の勉強はいつから?どんなことを教える?幼児教育講師がお金の基本を解説!
お金の教育は色んな形がありますので、私の考え方が絶対正解というものではありませんが、ご家庭の方針を決める際の参考になれば幸いです!
【お手伝いをしてくれたらお駄賃をあげていい?】
これについては、前回の記事でも良くないとお伝えさせていただきました。
ご家庭内でお子さんが当たり前にやらなくてはいけないお手伝いや自分の宿題をこなしたことなどへお金でお駄賃をあげるのがなぜ良くないのか。
その理由は『お金は誰かの問題を解決したり、価値を提供することによって初めて得られるもの』であり、当たり前にやらなくてはいけないことにまでお金がもらえるという感覚は長期的にメリットが無いと私は考えているからです。
もっと言えば、お手伝いのお駄賃は『感謝』だと思っています。
・自分が人のために行動したことで喜んでもらえた
・自分がお掃除をしたら家族のみんなが「きれいになって嬉しい!ありがとう!」と感謝してくれた
これは人が生きる上で超重要なモチベーションで、お手伝いはそれを教えるための最も効果的なツールです。
その子どもにとっての報酬が『感謝』から『お金』に変わってしまうことは、子育てにおいてもったいないことだと私は考えています。
ですから、お金はお駄賃ではなくお小遣いとして定額を渡していき、お子さんが大人になって必要なお金を管理する力を育てる機会にしてほしいと思っています。
【お駄賃はどんなときにあげるのがいい?】
では、お駄賃は一切あげてはいけないのでしょうか?
実はご家庭内の一見お手伝いと思われるものでも、お駄賃をあげていい場合があります。
それはそのお手伝いがお金を生んでいるケースです。
例えばご家族で自営業をされているとか、農家をされているとか、家庭内にお金を生む仕事がある場合。
それはお子さんがする行動がちゃんとお金を生み出すことに直結していますから、お駄賃をあげてもいいですよね。
もちろんお駄賃をあげないといけないわけではないですが、労働の1つに近いものですから、ゴミ捨てで10円、お掃除で10円などといったものよりは、お金の在り方を伝えられるお駄賃のあげ方だと思います。
自営業ではなくても、お父さんお母さんの会社の仕事で手伝えるものがあるようであればやらせてあげるのもいいかもしれません。
書類の通し番号が全部合っているか確認するなどといった小さなことでも労働ですので、それもお駄賃OKだと思います。
【お駄賃をあげるときのポイント】
お駄賃をあげるときは、ちゃんと明確にお駄賃が発生する理由を伝えていくことがお金の教育としては大切です。
「〇〇くんが書類の整理をしてくれるおかげで、会社のみんながスムーズにMTGができるんだよ。
そうすると、みんなのお仕事がやりやすくなったり、コミュニケーションが上手に取れたりして、お父さんも今までよりも頑張って働くことができるんだ!
それがお父さんの会社の売り上げを上げることにもちょっとずつ繋がるんだよ。手伝ってくれてありがとう!お礼に10円ね!」
こういった言い方であれば、お子さんは「自分がしたことがお金を生み出しているから自分はお金がもらえた」ということが比較的わかりやすく理解できるのではないかと思います。
【お駄賃から抜け出す2つの方法】
では、すでにお駄賃制度を導入していてそこから抜け出して、お小遣い制度へ移行していきたい!と考えていらっしゃる方へ“2つの方法”をご紹介します。
①誕生日や進級、新年のタイミングを利用する
お駄賃制度からお小遣い制度へ切り替えるきっかけとして、一番わかりやすいのが誕生日や進級、新年などのタイミングですよね。
・「◯歳になったら」
・「◯年生になったから」
など、これをきっかけに使うことで、ただ「お駄賃はこれからなしね!」という伝え方をするより、圧倒的に子どもは受け入れやすくなります。
その際のポイントは『子どもを大人として扱う』ということです。
例)お子さんが小学生になったタイミングでお駄賃をやめようと思った場合
「〇〇くん!小学校進級おめでとう!これからはお父さんたちと同じ大人の仲間入りだね!
これからはお父さんたちと同じように大人のルールで一緒に頑張っていこうね!」
とまずは伝えます。
そう伝えることで、子どもとしても「今までと違う自分になるんだ!」ということと、「大人の仲間入り」という良いモチベーションを与えてあげることができます。
そして次に
「〇〇くん!これはお父さんとお母さんからプレゼント!」
と伝えて、子ども専用のお財布をプレゼントします。
そして
「これからはお手伝いをしてくれたらお駄賃ではなく、お父さんやお母さんと同じように月に1回のお小遣いを渡していくからね。
自分で考えて大切だと思うものに使ってね」
と伝えましょう。
「大人の仲間入り」という言葉にちょっと抵抗があるなと感じる場合は「お兄さんお姉さんの仲間入り!」でも良いですね。
このような伝え方であれば、お駄賃がなくなることに対して抵抗なくお小遣い制度へ移行できる可能性は高いと思います。
この方法ではなくても、今まであったものが無くなるというイメージではなく今までよりもレベルアップすると感じる演出をしてあげることで、お駄賃から抜け出すことができるかもしれません。
②お駄賃をお金からものに置き換える
先程の1つ目の方法では、お駄賃からお小遣いへ一気に切り替えていきましたが「それはさすがに子どものモチベーションを考えると選択できない」と考える方は、せめてお手伝いや勉強を頑張ったことへの報酬をお金からものに変えていきましょう。
特にオススメなのが『くじ引き』です。
くじ引きは、ご褒美としてはランダム性がありモチベーションの持続率が高く、依存度も他のご褒美と比べて低いことがわかっています。
例えば、お手伝いをしたらくじ引き券がもらえて、それを10枚集めるとくじ引きが1回引けて、それに応じた商品をゲットできる!といった仕組みがオススメです。
①の方法で上手にお小遣いに移行できれば良いですが、正直今までお駄賃でお手伝いを頑張っていた子はモチベーションが下がってしまう可能性は高いと思いますので、モチベーションは保ちたい!お金の代わりにものによるご褒美を継続してあげたい!ということであれば②を試してみてください。
【モチベーションが下がったときの対処法】
どうしてもモチベーションが下がってしまうのであれば、そこからまたお手伝いのモチベーションを育てる方法を3つお伝えします。
①感謝を逃さず伝えていく
お手伝いの機会が減ってしまうかもしれませんが、その中でもお手伝いをしてくれたときを見逃さず「ありがとう」と積極的に感謝を伝え、本来のお手伝いの喜びを教えていってあげましょう。
②お手伝いが楽しくなるように工夫する
お子さんがお手伝いしてくれたときは、次の3つを意識してみてください。
- お手伝いしている時は笑顔を心がける
- 多少のミスや間違いを指摘しない
- 親子で楽しく会話をしながら行う
③何をお手伝いするのかを選ばせる
・「今からみんなでお掃除するけど、〇〇ちゃんはどれやってくれる?」
・「洗濯物と掃除機かけどっちやってくれる?」
このように、子ども自ら選んでいくことで主体性が生まれていきます。
また1からモチベーションを育てていくのは大変ではありますが、今言ったことを心がけながら見守ってあげてほしいと思います。
また、勉強などにお駄賃をあげていた場合はさらにハードだとは思います。
もしそういった方がいましたらこちらの記事もご覧になってみてください。
いかがでしたでしょうか?
お駄賃とお小遣いの選択はかなり迷われる方もいらっしゃいますし、別に両方両立してはいけないということでもありません。
ですが、お駄賃はお金の教育の観点から、ぜひ正しい使い方をしてあげてほしいと思いますので今回の内容が何かヒントになれば嬉しいです。
皆さんの子育てを応援しています!