なぜ早期教育は批判が多い?「幼児教育」が良くないと言われる原因を現役講師が徹底解説
幼児教育講師のTERUです。
日々の子育て本当にお疲れ様です!
今日は『幼児教育』というテーマでお話しします。
今現代では「早期教育・幼児教育は投資効果が高い!」と言われる一方で「早期教育・幼児教育による弊害」みたいなことをちょくちょく耳にするようになりました。その結果「幼児教室に通わせて大丈夫でしょうか?」というご相談をいただくことも増えています。
そんな色んなことを言われる幼児教育ですが、今回は幼児教育講師の目線で皆さんに私の考えをシェアしますので、幼児期のお子さんに「どのような体験をさせていこうか」「どういった環境を作ってあげようか」ということを考える1つの参考にしていただけたら嬉しく思います。
【幼児教育で良く言われる弊害について】
『幼児教室などは子どもの健やかな成長に弊害がある』こんな言葉、どこかで聞いたことがあるのではないでしょうか?
結論『そんなことない』。私はそう思っています。ポジショントークにも聞こえてしまうかもしれませんが、私は実体験でそう感じています。
幼児教育を代表する、いわゆる幼児教室という場ってすごく特別な扱いをされているように感じますが、幼児期にする習い事って色んな選択肢があってリトミックや水泳、体操、英語教室など色々ある中の1つが幼児教室ですよね。
別に何ら変わらない並列な存在のはずなのに、幼児教室だけ良くも悪くも色んな印象を持っている方が多いと感じます。
おそらくその理由は、小学校受験のイメージとか幼児教室のフラッシュカードの感じとか、少し子どもの姿とは離れた特殊なことをやるイメージが強いからかもしれませんね。
もちろんそういったことをやっている教室も多いですし、家ではできない色んな教具を使って子どもの成長や学びの土台を総合的に育んでくれるのが幼児教室です。
そんな幼児教室ですが、幼児教室の弊害としておそらく一番言われるのは『情報のインプットばかりになって受け身になり、主体性が無くなってしまう』ということです。
正直なことを言うと、こういった育ちになってしまう子は私の経験でも少なからずいます。ですが「それが幼児教室が原因なのか?」と考えると私はイコールではなく、その本質はもっと別のところにあると考えています。
【子どもが受け身になり主体性が無くなる一番の理由】
私の経験上、幼児教室に通われていてこのような弊害が起こりやすいご家庭というのは、結論『タスク思考』の傾向があるかなと思っています。
語弊のないように先に言っておきますが、タスク思考だから必ず弊害が出るということではないですからね。あくまで私の経験からの傾向です。
タスク思考というのは『やることをカチッと決めて、それを絶対にこなす!』と考えることです。
簡単に言えば親が「やらせたい!」ということがたくさんあって、それをこなさないと満足できなかったり、不安になったりするため、どうしても子どもの興味とはかけ離れて半ば強制のような状態で知育をしてしまうということです。
子どもがやりたいことよりも親がやらせたいことが優先される機会が多くなると、
- 自分のやりたいことを主張することを諦めてしまう
- 決められたことをこなせばいいという発想になり思考しなくなってしまう
子どもがこのようになってしまう可能性が出てくるということですね。そんなタスク思考が幼児教室に通われている方は起こりやすい環境にあると言えます。
なぜかというと、まず授業の中で色んな知育の方法を目の当たりにします。
そして、面談などがあればこんな取り組みをやりましょう!と教えてもらいやった方が良いことがどんどん増えていく。さらにプリントなどの宿題があったりもしますから、どうしてもタスク思考になりやすいですよね。
ダメ押しは、同じクラスの子たちの姿を見て成長度合いを比較して焦ってしまったり、幼児教室のママ友と話しているとどうしても周りのママ友が色んな取り組みをおうちでしていることを感じてしまいさらに焦りに拍車がかかる。
その結果、どうしても『タスク思考』になりやすい。こういうカラクリがあると私は感じています。
つまり、幼児教室で行っている授業に弊害の原因があるとかフラッシュカードが根本の原因だとか私はそうではないと考えていて、むしろ週1回1時間の授業で子どもに弊害を及ぼすくらいの影響を与えることって相当難しいと思ってます。
幼児教室は
- 子どもの興味を広げるきっかけを作る
- 何かを楽しいと思うきっかけを作る
- できた!という体験を数多くさせてあげる
- 先生との触れ合いから人とのコミュニケーションを経験する
という、あくまで子どもの成長のきっかけを作っている場です。それだけで、大きな弊害が出るかというとそんなことはほとんどの場合ないです。
そこに今話したような、親御さんがタスク思考になりすぎてしまうことよってご家庭でも常に子どもの興味を中心に考えないインプットを多くしてしまうと、それが弊害にまでなってしまうんだと私は考えています。
言い換えると、幼児教室に通わせなくてもものすごいタスク思考で色んなインプットをご家庭でしようとしすぎると、同じことが起こり得るわけですね。
いかがでしたでしょうか?
後編では【幼児教育を通じて子どもが最高に成長できる!大切な4つポイント】をお話しさせていただきます。
幼児教室に通わせるか通わせないかなど関係なく「幼児期の教育においてこれを忘れないでほしい!」と私が感じるポイントですので、ぜひ楽しみにお待ちいただけると嬉しいです。
最後までご覧いただきありがとうございました。また次回お会いしましょう!