【お金の教育】子どもへのお金の勉強はいつから?どんなことを教える?幼児教育講師がお金の基本を解説!
こんにちは!幼児教育講師のTERUです!
今回は、前回に引き続き『子どもへのお金の教育』をテーマにお話しさせていただきます。
>>前回の記事では、子どもに身につけさせたいお金の知識として5つのお金の教育の目標を挙げさせていただきました。
- お金は使ったらなくなることの理解
- お金はどうやって得るのかの理解
- お金の自己管理能力
- 金銭感覚
- 自分の頭で考えて価値のあるものにお金を使えること(投資マインド)
これを元に、私がオススメするお金の教育方法について詳しく解説していきます。
【親が子どもに教えておきたいお金の2つの知識】
1.お金は誰かの問題解決や価値提供することによって初めて得られるもの
これはお金の教育の目標②お金はどうやって得るのかを理解をするための知識です。
「お金は誰かの問題を解決したり、価値を提供することよって初めて得られるもの」であるということという考え方の話を伝え、それと合わせて親の仕事の話をしてあげてください。
まずは、お父さんやお母さんはお仕事で誰にどんな価値提供や問題解決をしているのかを大人言葉で語ってあげるのが良いと思います。
それに加えて、自分のための勉強やお手伝いなど、自分が当たり前にやらなくてはいけないものや家族の一員として当たり前にやらなくてはいけないものはお金をもらう対象じゃないことも教えてあげましょう。
お金によってモチベーションを上げる方法は長期的に見てマイナスが多いことも近年の研究から言われていますし、私もこれらにお駄賃という形でお金をあげることはお金の教育としては良くないという考えですので、できればやめておいた方が良いと思います。
2.『消費・浪費・投資』の知識
これはお金の教育の目標⑤自分の頭で考えて価値のあるものにお金を使えること(投資マインド)を子どもが身につけていくために絶対に必要な知識です。
ただ私は金融の専門家ではありませんので、専門家に聞くともっと色んな深いことがあるかもしれませんが、あくまで私が大切にしていることというベースでお聞きいただけたらと思います。
今の世の中の現実を考えると、豊かになる1番の方法は投資であると言われます。
自分の時間を切り売りする労働をして得られる対価には限界があります。
ですが、何かしらのものに投資をすることができれば同じ元手がそれ以上のお金になって返ってきます。
もちろん豊かさの基準は人それぞれですし、お金がなくても豊かに生きる方法はあるとは思いますが、お金の面で豊かになろうと思ったら投資の考えを持てるかは非常に重要だと言えます。
ではそのために何を教えれば良いのか。
もちろん今の内から大人と同じような投資を始めましょう!というわけではありません。
必要なのは、自分がお金を使う場面で「これは『消費・浪費・投資』この3つのどれにあたるのかな?」と考えるための知識です。
この消費・浪費・投資とは、簡単に言うと以下の3つに分類するということです。
消費・・・『日常生活で必要なもの』
浪費・・・『無駄なもの』
投資・・・『将来の自分のためになるもの』
今の3つの基準を子どもに教えた上で、お金を使うときにその支出はどの分類になるのか、特に“どんな投資になるのか”という目線を持たせる問いかけをしていくことを意識してあげてください。
例えば、子どもが漫画が欲しいと言ったとします。
漫画は一見浪費に見えますが、流行りの漫画を買い知識を得れば学校でのコミュニケーションが上手く取れるようになって学校生活が豊かになる投資になる可能性があります。
それをお子さんが親に説明できるのであれば、それは浪費ではなく投資という目的を持った買い物になります。これでOKです。
もちろん投資だからと言って全部買ってあげる必要はありません。
その説明を聞いた上で親が必要であるかどうか判断すれば大丈夫です。
まずは『投資目線で考えさせる』ということを繰り返していくと、自己投資ではありますが、自然と投資マインドが身についていきます。
他にも習い事をしたいと言ったとき、遊びにいく場所を決めるときなど、何を選べば投資として価値があるのかという目線で考え、何かしらの理由をつけていく経験を積み重ねてあげてると良いと思います。
【お小遣い以外に子どもに任せて欲しいお金】
お小遣いで自己管理する力をつけていくとはいえ、金額が小さいためそこまでお子様にインパクトを与える経験にはならない場合も多いです。
そのために、私は別に『習い事のお金と本を買うお金をセットにして予算を子どもに任せること』をオススメしています。
ちなみに本は学習漫画以外の普通の娯楽漫画は含まれません。
この習い事と本は、お金を渡すということではなく、お金の使い道を自分で選べるということなので、ご家庭におけるお子さんへの投資効果の最も高い2つだと私は思っています。
具体的には
- お子さんの習い事と本を買うお金として使える予算を親が設定する
- それをお子さんに伝えてお子さんが自分で使うお金を決める
この2つ以外には伝えず、このお金は“余っても繰越はなし”というルールです。
これにより、お子さんにとって大きなお金を管理する経験にもなり、自分の責任で必要な習い事を選びますから、その習い事に対する真剣さや責任感にも良い効果があります。
さらに特別な予算があることで本を買うという意識が高まり、結果学力などの面にもいい効果があります。
これはご家庭の経済状況によっては本と習い事は分けて予算を組んでもいいかもしれませんね。
ちなみに習い事は大きいものなので、任せるとはいえ最後にお父さんお母さんの審査が必要というルールはあってもいいと思います。
【お金の教育のためにしていきたい4つの取り組み】
1.値段当てクイズ
これはお金の教育の目標④金銭感覚を養うための遊びです。
金銭感覚とは『そのものの価値を正しく想像できること』だと私は考えています。
例えば家族で外食をした際に、お子さんに値段を見せないようにして料理を選び、運ばれてきた料理の値段を当てていくクイズです。
これを繰り返していくと、お子さんは楽しみながら金銭感覚を身につけていくことができます。
お子さんが本当の金額から大きく値段を外した際は、成長のチャンスです!「何で予想よりそんなに高いんだろうね?」などと質問していきましょう。
いつもはファミレスでハンバーグを食べていたとして、今日はいつもと違う個人経営のお店でハンバーグを食べていたとしましょう。
親子で予想を外した理由を考えていきます。
大人であれば、チェーン店は食材をまとめて調達できるからコストが低い。調理が簡易化してあり人件費が低い。など理由は明確にわかると思いますが、答えを教えずお子さんに考えさせていきましょう。
意外と子どもなりの納得感のある答えを出してくるかもしれません。そして最後に親の知っている知識も教えてあげればOKです。
これは料理だけではなく、洋服やおもちゃ、本、テーマパークの入場料、さらにもっと高価な家電や車などどんなものにでも使っていきたい遊びです。
2.外出の計画
これはお金の教育の目標⑤自分の頭で考えて価値のあるものにお金を使えることに特にフォーカスした取り組みです。
やり方は至ってシンプルで『お子さんに予算のお金を渡して1日の家族の遊びの計画を立ててもらう』ということです。
お子さんはもらった予算内でどんなところで何をすればみんなが喜んでくれるかを一生懸命考えていきますから、その過程で何が価値があるのかを学んでいくことができます。
これは小学校低学年から始められますが、最初は親がしっかりとフォローしてあげながら楽しく行ってあげてください。
そして高学年になるにつれて徐々に親のフォローを減らしていくといいですね。
フォローの仕方として、子どもが困っているときにアドバイスはしてもOKですがあまり子どもの考えを否定しないようには気を付けましょう。
親から見て明らかに上手くいかない部分があっても、それを実際にやってみて自分で気づくことはとても良い経験です。
交通費や食費も込みで行えると一番いいですね。相当高度なことですが、これは本当に力がつきます。
ただ親に連れられて遠出をするのと、自分で行く場所と予算を考えて企画するのとでは、お金を使う力や計画力に雲泥の差が出てきます。
3.家計簿会議
これは簡単にいうと、1ヶ月に1回家計簿等を見ながら何にどのくらいお金を使っているのかを家族みんなで確認することです。
これをすることによってお金について考えるきっかけになったり、自分の習い事、教育費、娯楽費がどれだけの割合を占めているかを知ることで、大切に使おうという意識が芽生えたり、家族で行う節約などにも積極的に参加してくれやすくなるという効果があります。
ただ確認するだけではなく、それをさらに『消費・浪費・投資』に仕分けすることをオススメしています。
そうやって1ヶ月間で家庭から出ていったお金を仕分けしていくことで、お金の教育の目標⑤自分の頭で考えて価値のあるものにお金を使えるような目線を育てていくことができます。
どうしても家計簿を子どもに見せるのは抵抗があると感じる方はしょうがないかもしれませんが、多くのメリットがあるのでぜひやってみてください。
4.新商品開発
これは、お金を使う目線ではなく何か物を売るという目線からお金の教育をしていく取り組みです。
方法は簡単で、例えば飲食店に行ったら食べながら「このお店で新商品を出すとしたらどんな商品が売れるか」ということをディスカッションするということです。
この際の会話では、最低でも以下の3つのポイントは抑えて考えてみてください。
- どんな商品か(商品名とその詳細)
- なぜそれが売れると考えたのか(どんなお客さんが求めているのか)
- 値段とその理由(どのくらいの値段なら売れて、お店の売り上げとしても妥当か)
恐らくやり始めは混沌としてた答えになるとは思いますが、それは否定せずに肯定してあげ、親御さんも新商品を考えて皆さんの論理を披露してあげてください。
そこから子どもは学んでいき、自然と大人がなるほど!と思うような考えを披露してくれるようになっていきます。
いかがでしたでしょうか?
以上が私が考える子どものお金の教育の全てです。
皆さんがこれからお子さんのお金の教育について考える参考にしていただけたら嬉しいです!
長くなってしまいましたが、最後までご覧いただきありがとうございました。