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井岡一翔の対抗王者エストラーダがロマゴンと再戦 日本人初の4団体統一の行方は?

木村悠元ボクシング世界チャンピオン
(写真:ロイター/アフロ)

ボクシングWBAスーパー&WBCスーパーフライ級タイトルマッチが3月5日、米カリフォルニア州サンディエゴ、ペチャンガ・アリーナで開催される見通しとなった。

この試合は、王者のファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)と前WBAスーパー王者ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)による3度目の対戦となる。

エストラーダVSロマゴン

初めての対戦は2012年、ロマゴンが保持していたWBAライトフライ級王座をかけて戦った。その試合では激しい打撃戦の末、ロマゴンが3-0判定勝利した。

エストラーダは敗北したものの、当時無敵を誇っていたロマゴンを相手に大健闘したことで一躍注目を浴びた。

そして、昨年の3月に行われた2度目の再戦では、王者同士の統一戦となった。

積極的に攻撃を仕掛けるロマゴンに対し、エストラーダも手数で対抗し、接戦の末、2-1でエストラーダが勝利した。勝利したものの、ロマゴンが勝っていたとの声も多く聞かれた。

そして、待望の3度目対戦が決まった。

この試合は当初、昨年10月に開催予定だったが、ロマゴンにコロナ陽性反応が出て延期となっていた。

激戦のスーパーフライ級

スーパーフライ級は、ボクシングの本場アメリカでも大きな盛り上がりを見せている。

選手層も厚く、日本ではWBO同級王者の井岡一翔(32=志成)、世界3階級制覇王者の田中恒成(26=畑中)もこの階級だ。

そんな激戦階級のトップに君臨しているのは、以下の王者たちだ。

WBAスーパー&WBC ファン・フランシスコ・エストラーダ

IBF  ヘルウィン・アンカハス(フィリピン)

WBO 井岡一翔

その他にもロマゴンをはじめ、元王者のシーサケット・ソー・ルンヴィサイ(タイ)やカルロス・クアドラス(メキシコ)など強豪揃いだ。

軽量級に関心が低いアメリカでも、タレント揃いため人気がある。

井岡一翔の行方

昨年の大晦日、福永亮次を下し4度目の王座防衛を果たした井岡一翔は、エストラーダVSロマゴン戦の勝者と対戦を望んでいる。

井岡は以前からエストラーダの名前を出し、対戦を熱望していた。

エストラーダは全階級で最も強い選手の称号のPFP(パウンド・フォー・パウンドランキング)に選出されている。

井岡もトップ10に入っているため、両者が対戦すれば大きな話題になるだろう。

昨年末には、IBF王者のアンカハスとの統一戦が決まっていたが、新型コロナウイルスの影響で対戦相手が変更となった。

アンカハスが来月の防衛戦を終えれば、春頃に再び井岡との統一戦が実現するだろう。

井岡は大晦日の試合に勝利した後「来年は統一チャンピオンになる。アンカハスに勝てばグッと近づく。2本ベルトがまとまれば(統一戦を)引き寄せられる」と話していた。

未だ日本人ボクサーで4団体を同時に統一した選手はいない。世界でも8名のみだ。

世界最強の呼び声が高いあの井上尚弥でさえ、なかなか統一戦のチャンスが訪れない。

ここにきて井岡に大きなチャンスが舞い降りてきた。早ければ年内にもその足がかりをつかめるだろう。

目標とする4団体統一戦に向けて、突き進んで欲しい。

元ボクシング世界チャンピオン

第35代WBC世界ライトフライ級チャンピオン(商社マンボクサー) 商社に勤めながらの二刀流で世界チャンピオンになった異色のボクサー。NHKにて3度特集が組まれ商社マンボクサーとして注目を集める。2016年に現役引退を表明。引退後に株式会社ReStartを設立。解説やコラム執筆、講演活動や社員研修、ダイエット事業、コメンテーターなど自身の経験を活かし多方面で活動中。2019年から新しいジムのコンセプト【オンラインジム】をオープン!ボクシング好きの方は公式サイトより

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