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シーズンでは勝てなくても、エンジェルスの選手の「WBC優勝」は確定。トラウト、大谷、サンドバル…

宇根夏樹ベースボール・ライター
マイク・トラウト(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 3月19日(日本時間20日)、アメリカは、キューバを破り、決勝進出を決めた。これにより、ロサンゼルス・エンジェルスの選手の誰かが、今年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の優勝メンバーとなることが確定した。

 アメリカには、エンジェルスの選手が2人、マイク・トラウトエアロン・ループがいる。WBCが始まる直前に、ブルックス・レイリー(ニューヨーク・メッツ)が左太腿裏の張りによってロースターから外れ――開幕には間に合いそう――同じ左のリリーバーであるループが加わった。ループは、1次ラウンドのメキシコ戦と準決勝のキューバ戦で登板し、それぞれ1イニングを投げ、いずれもヒットは打たれたものの、ホームは踏ませていない。

 メキシコのメンバーのうち、パトリック・サンドバルヘラルド・レイエスは、エンジェルスのスターターとリリーバー。また、メキシコのベンジー・ギル監督は、エンジェルスの内野コーチだ。

 準決勝でメキシコと対戦する日本には、大谷翔平がいる。

 もっとも、在籍選手の優勝が決まっているのは、エンジェルスだけではない。他に2球団、サンディエゴ・パドレスとセントルイス・カーディナルスもそうだ。

 パドレスは、3チームに投手が1人ずつ。アメリカにニック・マルティネス、メキシコにジェイク・サンチェス、日本にダルビッシュ有だ。ただ、33歳のサンチェスは、メジャーリーグで投げたことがない。

 カーディナルスは、アメリカに野手2人と投手2人、ポール・ゴールドシュミットノーラン・アレナードアダム・ウェインライトマイルズ・マイコラス。メキシコには、どちらもリリーバーのジオバニー・ガイエゴスジョジョ・ロメロがいる。日本には、ラーズ・ヌートバーだ。

 なお、ボストン・レッドソックスは、メキシコにアレックス・バーデューゴジャレン・デュラン、日本に吉田正尚がいるが――ちなみに、この3人はいずれも外野手――アメリカには皆無だ。アメリカでリードオフを務めているムーキー・ベッツ(ロサンゼルス・ドジャース)は、2020年2月にレッドソックスからドジャースへ移籍。この時、バーデューゴは、ベッツ(とデビッド・プライス)の交換要員の一人として、ドジャースからレッドソックスへ移った。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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