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30本塁打のジャッジより26本塁打の大谷のほうが本塁打王に近い!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)Jun 29, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今シーズン、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)は、30本塁打を記録している。この本数は、誰よりも多い。一方、ナ・リーグの本塁打トップは、大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)だ。6月29日に、26本目のホームランを打った。

 ジャッジが何本打とうと、大谷は、本塁打王を獲得することができる。ヤンキースは、ア・リーグのチームだ。本塁打王のタイトルは、各リーグで最も多くのホームランを打った選手、あるいは選手たちが手にする。

 昨シーズン、大谷は、ロサンゼルス・エンジェルスで44本のホームランを打ち、ア・リーグの本塁打王となった。ナ・リーグの本塁打王、マット・オルソン(アトランタ・ブレーブス)と比べると、大谷のホームランは、10本少なかった。

 また、現在、ジャッジに次ぐア・リーグ2位は、26本塁打のガナー・ヘンダーソン(ボルティモア・オリオールズ)なので、その差は4本だ。大谷は、ナ・リーグ2位のマーセル・オズーナ(ブレーブス)に、5本差をつけている。リーグ2位との差からすると、ジャッジよりも大谷のほうが本塁打王に近い位置にいる、という見方もできる。

 昨シーズン、大谷は、前半に32本のホームランを打った。オールスター・ブレイクを迎えた時点で、ア・リーグ2位のルイス・ロバートJr.(シカゴ・ホワイトソックス)との差は6本だった。大谷は、9月初旬にシーズンを終えたが、ア・リーグで40本塁打に到達した選手は、他にいなかった。38本塁打のロバートJr.は、39本塁打のアドリス・ガルシア(テキサス・レンジャーズ)に次ぐ3位に終わった。

 ただ、3年前のようなこともある。

 2021年のア・リーグは、48本塁打のブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)とサルバドール・ペレス(カンザスシティ・ロイヤルズ)が本塁打王を分け合った。大谷は、彼らに2本及ばなかった。

 このシーズンも、大谷は、トップでオールスター・ブレイクを迎えた。前半に33本のホームランを打ち、ア・リーグ2位のゲレーロJr.に5本差をつけていた。ペレスとは、12本の差があった。

 ちなみに、今シーズン、ゲレーロJr.とペレスは、どちらも同じ本数のホームランを打っている。2人のホームランの合計は、大谷のホームランと同じ26本だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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