Yahoo!ニュース

ガルビスが打った「開幕戦の満塁本塁打」はプロ野球史上23本目。そのうちの6本は福岡ソフトバンク

宇根夏樹ベースボール・ライター
フレディ・ガルビス Sep 3, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 3月25日、フレディ・ガルビス(福岡ソフトバンク・ホークス)は、8回裏に満塁本塁打を打った。開幕戦のグランドスラムは、2019年の山川穂高(埼玉西武ライオンズ)と中田翔(当時・北海道日本ハム・ファイターズ/現・読売ジャイアンツ)に続き、延べ23人目。王貞治が、1977~78年に2年続けて記録している。

筆者作成
筆者作成

 23本中6本は、福岡ソフトバンクの選手によるものだ。ガルビスの前には、南海時代の1941年に松本光三郎、南海ホークス時代の1984年に定岡智秋、福岡ダイエー・ホークス時代の1994年にブライアン・トラックスラー、翌年にケビン・ミッチェル、福岡ソフトバンク時代の2013年に本多雄一が打っている。

 この本数は、全体の4分の1以上を占め、どの球団よりも多い。パ・リーグに限ると、11本中5本なので、ほぼ半数となる。セ・リーグでは、読売の4本が最多だ。

 また、日本プロ野球の一軍で最初に打ったホームランが、開幕戦の満塁本塁打というのは、ガルビスが5人目。その前の4人は、1941年の松本、1970年のジム・バビー、1994年のトラックスラー、1995年のミッチェルだ。松本は、この1本が最初で最後のホームラン。通算出場(1936、1941~42年)は19試合だった。ちなみに、土井淳は、1968年の開幕戦で打った満塁本塁打が、最初ではないものの、こちらも最後のホームランとなった。通算23本塁打(1956~68年)の23本目だ。

 ガルビスは、メジャーリーグで満塁本塁打を3本記録しているが、いずれも開幕戦ではない。ただ、2016~17年は、2年続けて開幕戦でホームランを打った。2016年は2ラン、2017年はソロながら、どちらも2回表のシーズン初打席だ。なお、2016年の相手は、ライセル・イグレシアス(現ロサンゼルス・エンジェルス)。当時のイグレシアスは、先発投手だった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事