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「犬をしまえ」「猫もしまえ」が話題に。絶対に忘れていけない台風対策とその理由

石井万寿美まねき猫ホスピタル院長 獣医師
イメージ写真(写真:イメージマート)

秋は、台風シーズンです。

飼い主が危険のないように避難することも大切ですが、犬や猫を飼っている人は彼らを守ることもしないといけないです。ネット上では、台風が来る前にしておくべき、ある注意喚起が話題になっています。ペットの台風対策を見ていきましょう。

ネットで話題の注意喚起「犬をしまえ」「猫もしまえ」

台風で破壊された家のイメージ写真
台風で破壊された家のイメージ写真写真:イメージマート

2019年9月の台風15号は、千葉市付近に上陸し関東各地で記録的な暴風となりました。この台風は、最大瞬間風速57.5m/sを記録し、観測史上1位となりました。

風にあおられて、千葉県市原市ではゴルフ練習場のポールが倒壊して民家に直撃したなど、倒木や建物損害などの被害がみられました。そのことを覚えている人は多いでしょう。

また今シーズンも台風14号が日本列島を縦断し、さらにシルバウィーク後半の三連休も熱帯低気圧は新たな台風15号が発達する見込みで、関東甲信・東海・近畿を中心に大雨が予想されています。

そこで、漫画家のヨシモフ郎さんのこんなツイートが話題になりました。

ヨシモフ郎@yosimofurou

その辺りから、台風が来るとSNS上で以下のような投稿があります。

・犬をしまえ

・猫をしまえ

・ペットをしまえ

・大切なものはしまえ

・犬小屋もしまえ

そして、このようなツイートを見た人は以下のような投稿をしています。

2020年9月の投稿 柴犬むぎとむぎ姉さん@mugimugi0118

・収納しました

・猫が脱走しないように気をつけます

・格納完了

・実家にいる子がしっかりとしまわれていることを確認

上記の写真のように、「犬をしまえ」で犬を部屋に入れたけれど、専用の小屋に入らないというかわいい投稿もあります。

郊外では、外飼いの子も

写真:イメージマート

筆者が診察している地域は、大型犬でも室内飼育が増えています。その一方で、郊外や地方ではまだ中型犬や大型犬は室外飼育も珍しくないです。犬小屋があるから雨に濡れないだろうと、台風のときでも外にいる子もいるのです。

台風なので風が吹いたり、犬自身がパニックになったりして、首輪が外れて迷い犬が保護されることもあります。

猫の場合は、台風がひどくなる前に外に出て行ってしまい、雨や風がひどくなって帰宅できなくなり迷子になる子もいます。個人的には、大型犬も室内飼育、猫は完全室内飼育してほしいのですが、台風が近づいてきたら、室内に入れてあげてくださいね。

なぜ、台風のときは室内飼育がいいのか?

もっとも簡単な理由は、台風のときは雨に濡れるからです。

犬や猫は、被毛に覆われています。被毛があるので、雨が浸透しにくくなっていて、その上、体を振る、いゆる「ぶるぶる」をして、被毛に多く含んだ水分を飛ばすことはできます。

しかし、台風などで豪雨になると、外に出ている犬や猫が体力を消耗して「ぶるぶる」ができなくなり、体を冷やすことになるのです。

それ以外にも、犬や猫は人間以上に、音に敏感です。台風が来る前から、怖がって震えている子がいます。

犬や猫の台風対策

イメージ写真
イメージ写真写真:イメージマート

犬や猫は大切な家族です。彼らの命を守るのは飼い主の義務ですね。台風や大雨のときは、「犬をしまい」「猫をしまい」「ペットじまい」をすることを忘れずにしてあげてください。うちの猫、今日は見ないねということがないように。

心臓病の子、腎臓病の子などの慢性疾患の子は、内服薬を飲んだりしているので定期的に病院に行くと思います。気象情報をいつもチェックしておき、天候不順なときは、通院は避けた方がいいので、動物病院と話し合っておいてください。そのためには、2週間分など薬は余裕があるようにしておきましょう。音に敏感な子のために動物病院では精神安定剤的な薬も処方してくれます。

台風の前には、ペットフードも備蓄しておくことも大切ですね。

いまや、ネットで気象情報を瞬時に見られる時代です。ペットのためにもきめ細やかな世話をしてあげましょう。

まねき猫ホスピタル院長 獣医師

大阪市生まれ。まねき猫ホスピタル院長、獣医師・作家。酪農学園大学大学院獣医研究科修了。大阪府守口市で開業。専門は食事療法をしながらがんの治療。その一方、新聞、雑誌で作家として活動。「動物のお医者さんになりたい(コスモヒルズ)」シリーズ「ますみ先生のにゃるほどジャーナル 動物のお医者さんの365日(青土社)」など著書多数。シニア犬と暮らしていた。

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