Yahoo!ニュース

猫にも災害の備えを!地震大国日本で愛猫を守るための防災準備4つ、猫のための備蓄品も紹介

SHIHO元動物看護師・猫好きママライター

地震大国である日本において、災害への備えは欠かせません。それは人間だけでなく、愛猫にとっても同じです。近年は災害も多く、より一層気を引き締めなければいけないでしょう。

しかし現状猫は人間のように避難行動を一緒に取ることが難しいうえに、物資の支援も人間のものが優先されペットは後回しになるもの…そのため飼い主がしっかりと準備を整えておく必要があります。

そこで今回は、愛猫と飼い主が災害を乗り越えるために大切な防災準備4つと猫のための備蓄品について解説します。猫の飼い主さん、必見の内容です。

1.災害時に備えて準備しておくこと4つ

1‐1.しつけと健康管理をする

災害が発生した場合、避難所や一時的に集まる場所では多くの人や動物が集まります。そのような状況下では、猫はかなりのストレスを感じることでしょう。

そのためそのような状況に備えて、普段からさまざまな人との接触に慣らしておくのが好ましいです。とはいえ「それは難しい」という場合は、キャリーケージのなかに入る練習だけでもしておきましょう

「キャリーケージのなか=安全」と認識できていれば、避難所でもキャリーケージが猫の安らぎの場所になります

また多数の動物の接触リスクを懸念して、ワクチンや駆虫薬の投与も行えるとベターです。子猫を望まなければ、避妊去勢手術も行えるとなお良しですね!

1‐2.迷子札とマイクロチップの装着をする

災害発生時には不意に猫と飼い主が離れ離れになる可能性があります。そんな緊急事態に備え、愛猫の身元を明確にしておくことは重要です。

まずは「首輪に迷子札をつける」という基本的な対策をしましょう!

札には飼い主の住所や電話番号を刻印し、本当に迷子になった際に連絡がとれるようにします。災害時の混乱で猫の居場所が分からなくなった場合でも、札があれば再会できる確率もあがるでしょう。

それからマイクロチップの装着です。令和4年6月1日以降はペットショップやブリーダーで販売される猫たちのチップ装着は義務化されましたが、元保護猫などまだまだ未装着の猫は多いもの。

マイクロチップは飼い主情報を登録できて、専用の読取機でデータを読み取ることで情報を調べることができるものです。

チップは体内(主に首のうしろ)に挿入するため紛失するリスクがありませんし、離れた場所で保護された際も飼い主にスムーズに連絡が届くでしょう。

装着は動物病院で当日中に行えるので(※病院によって異なります)、未装着であればぜひ検討してみてください。

このように迷子札とマイクロチップで身元明確化を図っておけば、最悪の事態に備えられます。日ごろから装着し、もし変更があれば定期的に情報を更新しておきましょう。

1‐3.家族で話し合いをしておく

災害発生時に落ち着いて適切に行動できるよう、事前に家族で話し合っておくことが大切です。猫のための防災会議を開き、次のようなことを話し合いましょう。

・家族の連絡先と集合場所
・猫と避難したときの役割分担
・ペットも連れていける避難所の確認
・猫と避難できないときの預け先(※避難所がペットNG・頭数制限の場合に備えて)

このように誰が愛猫を連れ出すのか、避難経路での注意点は何かなど具体的に決めておきましょう。落ち着いて行動できるよう、普段からシミュレーションをするのも良い準備になります。

そして日頃から防災について家族で話し合い、全員で愛猫を守る決意を共有してください。災害時の行動を周知徹底することで、冷静に対処できるはずです。

1‐4.家庭のなかの地震対策も忘れない

家庭内での地震対策も怠ってはいけません。家具の転倒防止や室内の安全確保に努め、被害を最小限に抑える準備が大切です。

まずは重量のある家具を壁に固定し、転倒を防ぎましょう。本棚や食器棚、テレビなどが倒れてくると大怪我のリスクがあるので、粘着シートやL字金具を利用して固定します。

次に室内の安全チェックです。ガラスが割れた際の怪我を防ぐため、窓ガラスにも飛散防止フィルムを貼りましょう。棚の上の物が落下しないよう、つっぱり棒やストッパーの設置も有効です。

また避難の際も安全が確保されるよう、脱出経路や非常口の確保にも気をつけましょう。家族で避難経路を決め、生活用品などで塞がれないよう注意が必要です。

このように家庭内での地震対策を怠らず、設備と住環境の安全性を高めることもポイント。これは愛猫だけでなく、家族全員の命を守ることにも繋がります

2.猫のために準備しておきたい備蓄品

災害時の物資は人間のものが優先されるため、猫をはじめペットの物資はなかなか十分に集まらないでしょう。そのため猫の物資は、飼い主があらかじめ用意しておかなければいけません。

2‐1. 食料

・フードや療法食

猫用のドライフード:最低でも5日分、できれば1週間分以上

缶詰:ドライフードだけでは水分不足になるため、缶詰も用意しておく

ウェットフード:ドライフードや缶詰を食べない猫の場合

ちゅーるなどの嗜好品:ストレス解消や水分補給に

・水

最低でも5日分、できれば1週間分以上

※ペット用ミネラルウォーターがおすすめ。人間のミネラルウォーターはミネラルがたっぷり含まれているので、猫には不向き。

・食器

フード用と水用を用意する。

※サランラップを敷いて使えば、洗わなくても繰り返し使用できます。

2‐2.トイレ

・猫砂

最低でも5日分、できれば1週間分以上

※普段使用しているものと同じ種類を用意する

・トイレ(代わりになるものでもOK)

・ペットシーツ

トイレの代わりに使用できます。避難場所によっては、ペットシーツの方が使い勝手が良い場合も…

2‐3.移動手段

・キャリーケージ

猫が安心して過ごせる大きさのもので、汚れ・破損時に備えて複数用意しておくのがベター!

・ハーネスと伸びないタイプのリード

避難場所によっては猫をリードで繋ぐ必要があったり、逃走防止にも役立ちます。

2‐4. その他

・首輪

飼い主の連絡先を書いた迷子札を付けておく。

・ワクチン接種証明書

避難場所によっては、ワクチン接種証明書の提示が必要になる場合があります。

・常備薬(なるべく1週間以上は用意しておくのが好ましい)

・おもちゃ

避難生活中のストレス解消に!

・毛布やタオル

猫が安心して過ごせる環境を作る。防寒対策にも!

・ペット用消臭剤

避難場所でのトイレや粗相の臭い消しに。

・ペット用シャンプー

避難生活中に猫が汚れた場合に、きれいにできます。

・猫の写真

迷子時に、情報収集のツールとして役立ちます。

・ガムテープ

ケージ破損時やペットシーツの貼り付けなど、マルチに活用。

・洗濯ネット

猫が興奮したときに、落ち着かせるための一時的なツール

3.まとめ

災害に備えた準備は、愛猫を守るために欠かせないことです。

日ごろから災害について考え、愛猫を守るための物資を用意しておくことは飼い主としての大切な努め。備えあれば憂いなしです。

少しずつでも着実に対策を進めていけば、いざという時に愛猫と安全避難ができるはずです。愛猫を守るために必要な対策を怠らず、ぜひ今日から猫のためにできる防災準備をはじめましょう。

元動物看護師・猫好きママライター

こんにちは!元動物看護師・フリーライターSHIHOです。これまでの経験を活かし、ペットの健康や気持ちなどペットに関する情報を発信! 愛猫家で自宅では老猫2匹と楽しく過ごしています!男の子二人の育児にも奮闘中…!ペット好きさん、ぜひ気軽に覗いてみてください!個人ブログも運営してます SHIHOのサイト一覧:https://lit.link/Shiho2kidsmama

SHIHOの最近の記事