【京都市西京区】風光明媚な桂川河畔 有名京料理店で料理長を歴任してきた大将が旬の食材で造る逸品に舌鼓
帰宅途中に四条通を西に向かって電動自転車で走っていると松尾橋のある桂川の河畔に昔ながらの風情ある雰囲気の割烹の玄関を見つけました。看板には「旬菜 おばんざい みずき」とあります。2024年5月6日に入ってみることに。
店内は、流れるジャズ系BGMと杉の木を基調とする落ち着いた雰囲気の佇まいです。カウンターでまさにテレビドラマに出てきそうな料理人の店主が優しい笑顔で丁寧に注文を聞いてくださいました。日本酒や焼酎、酒類もたくさん並べられています。
メニューは、お造りは湯葉、甘海老や天然縞あじ、剣先いかなどなど、本ししゃも七輪、丸なす田楽、筍春野菜天ぷら、小鮎塩焼、もろこ素焼、鯖へしこ焼き、サクラマス塩焼、牛バラ肉のビール煮、ほう葉焼き、丹波京赤地鶏のTKGを始め肉系も充実したラインナップです。突き出しに出された鱧の皮の和え物にまず、「これ! 美味い」と驚きました。
丸なす田楽はすっと皮ごと箸が通るほどやわらかく丁寧に仕上げられたなすに赤は京の桜味噌と京の白味噌をダブルで和えた逸品です。こちらもめちゃ美味。旬の素材を大切にしているそうで、京の賀茂茄子はまだ出ていないため、奈良の丸なすを使っています。
てんぷら盛り合わせは一口で新鮮な良質の油を使って匠の技で揚げられたことが分かります。富山湾で水揚げされるほたるいかの酢も絶品。「一つ一つ何でこんなに美味いんやろ」と感じたので、常連の方と気さくに会話されていた店主の明石好隆さんに話を聞いてみました。
美味い筈です! 明石さんは、13年間の修業の後、17年に亘って黄桜グループの祥風楼や治六亭、カッパカントリーなどで料理長を歴任し、13年前にこの地に店を構えました。店は仲睦まじい好隆さんと倫子さん夫妻と揚げ物などを担当する娘さんのはるなさんで切り盛りされています。
丹波京赤地鶏は、両親ともに赤どりである優良肉用鶏「赤鶏」の血統と姿を保ち、京丹波町の自然豊かな環境で育つ京のブランド地鶏。TKGを食べましたが、卵の黄身がぷるんぷるん。わかさぎがそろそろ終わりだそうですが、鱧や川に出る前の琵琶湖の小鮎も入りだしたそう。鮎や賀茂茄子のうんちくなども分かりやすく教えていただきました。
ちなみに店名の「みずき」はみんなで考えようとしましたが、なかなか案が出なくて、陰陽師安倍晴明ゆかりの晴明神社で宮司が行っている四柱推命の占命術に頼ったのだとか。桂川の水と山をイメージした命名になりました。2Fの宴会場から見た桂川の眺めは絶景です。
大盛りコースが2千円台からあり宴会にも最適。また一流割烹の味そのままのランチがリーズナブルでお薦めです。ぜひ桂川散策とあわせてお立ち寄りください!
「旬菜 おばんざい みずき」京都市右京区梅津大縄場町6−29 075-202-4074