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眞子さん、佳子さま、悠仁さまへの思いとは? 57歳を迎える秋篠宮さまの父親としての胸中

つげのり子放送作家、ノンフィクション作家(テーマ:皇室)
秋篠宮さま(写真:Natsuki Sakai/アフロ)

11月30日、秋篠宮皇嗣殿下が57歳のお誕生日を迎えられる。

この1年を振り返ると、長女・眞子さんの夫である小室圭さんが3度目の挑戦でニューヨーク州の司法試験に合格し、次女・佳子さまは公務へのお出ましが増え、長男・悠仁さまは高校生になられるなど、さまざまな動きがあった。

そうした中、秋篠宮さまと3人のお子様たちの関係性について、30年以上にわたって秋篠宮さまと親交を持ち、話題の本『秋篠宮』(小学館)の著者である、江森敬治氏に聞いてみた。

◆長女・眞子さんへのホッとした気持ち

まずは、この話題に触れないわけにはいかない。夫の小室圭さんがニューヨーク州の司法試験に無事合格したとの一報を受け、秋篠宮さまの父親としてのご心境はいかがなものであったのだろうか?

江森氏は、その質問によどみ無く答えてくれた。

「おそらく、秋篠宮さまは小室圭さんの合格を聞いて、心からホッとされていると思います。これから圭さんは弁護士として活躍し、二人の生活基盤が今より安定するでしょう。秋篠宮ご夫妻も安心されたのではないでしょうか」

とは言え、帰国してきちんと報告して欲しいというお気持ちが、秋篠宮さまにあるように思うのだが、その点について江森氏は…

「どうでしょうか?結婚に至るまでの経緯もあり、そのあたりのモヤモヤがまだ残っているのかもしれません」

どうやら秋篠宮さまと眞子さんが、直接お会いして、再び仲の良い親子関係をとり戻すには、まだ時間がかかりそうだ。

眞子さんと佳子さま
眞子さんと佳子さま写真:Motoo Naka/アフロ

◆目を細める佳子さまのご活躍

一方、次女の佳子さまは、最近、とみに公務を熱心にされ、お出ましになる回数も増えてきた。秋篠宮さまにとっても、こうした佳子さまのご活躍は嬉しいことだという。

皇族の数が少なくなっているため、限られた人数で公務を行わなくてはならない中、佳子さまが積極的に公務に取り組まれている姿は、国民に対しても皇室への印象を良くすると江森氏は語る。

「佳子さまがお出ましになるとパッと華やぎ、その場の雰囲気が明るくなります。佳子さまが仕事に励む姿は、コロナ禍や不況、生活苦などで沈みがちな多くの国民に一服の清涼剤となっているように思われます。これからのご活躍にも期待したいです」

そこで気になるのが、やはり佳子さまのご結婚だ。メディアでも、時折、思い出したように報じられているが、秋篠宮さまはどのようにお考えなのだろうか?

「それは本人次第だと思います。佳子さまに好きな人が現れ、結婚したいと思えば、ご両親としてはダメですよとは言いづらいでしょう。私の個人的な感想ですが、より明るい話題を提供できますし、できれば佳子さまは、まだまだ皇室に残ってもらいたいと思います。彼女の活躍を多くの国民も願っているのではないでしょうか」

さらに江森氏は、将来、もし佳子さまが結婚されるとしても、眞子さまのような「類例を見ない結婚」とならないように、秋篠宮ご夫妻はより慎重に対処されるのではないだろうかと話す。

「多くの国民が納得し喜んでもらえる結婚が望ましいと思います。一般の結納に当たる納采の儀などを行い、手順を踏んでゴールインしていただきたいです」

確かに佳子さまが結婚される時には、日本中が祝福に包まれて、国民の誰もが幸せな気持ちになるだろう。そんな皇室ヘの親しみや敬意に水を差すことのないように、江森氏も願っているようであった。

◆悠仁さまの将来の天皇となるご自覚

将来の天皇となる悠仁さまも、高校生になり心身ともに成長されている様子がうかがえる。10月1日には伊勢神宮をお一人で参拝され、皇族としての自立と自覚を秋篠宮さまから促しているようにも感じた。

これについて江森氏は…

「高校生である悠仁さまは、自分が置かれた立場への自覚をしっかりお持ちになられていると思います。お一人で各地に出かけられることで、皇族としての立ち振る舞い方などを自分自身で学び取る機会が増えるでしょう。こうした経験を積むことで、さらに成長されるはずです」

皇位継承順位第1位の皇嗣というお立場に変わったことが、秋篠宮さまの考え方に大きな影響を及ぼしているのではないだろうか。

「兄の天皇陛下は、小さい頃から、将来は天皇になるという強い自覚を持って育ちました。しかし、弟の秋篠宮さまは少し違います。皇嗣という皇太子待遇の重い立場に変わったことで、より大きな責任を感じていらっしゃいます。皇室の将来を見据えながら、皇位継承順位第2位の悠仁さまを立派に育てたいとのお気持ちもより強くなっていると思います」

眞子さんの結婚にまつわる激動の日々も落ち着き、公務に邁進される佳子さまと、頼もしく成長される悠仁さまに、父親として深い愛情を注がれてきた、秋篠宮さま。

皇嗣となられてから様々なご苦労も多いと想像するが、57歳のお誕生日には、胸中のどんな思いを語られるのだろうか。

放送作家、ノンフィクション作家(テーマ:皇室)

2001年の愛子内親王ご誕生以来、皇室番組に携わり、テレビ東京・BSテレ東で放送中の「皇室の窓」で構成を担当。皇室研究をライフワークとしている。西武文理大学非常勤講師。日本放送作家協会、日本脚本家連盟、日本メディア学会会員。著書に『天皇家250年の血脈』(KADOKAWA)、『素顔の美智子さま』『素顔の雅子さま』『佳子さまの素顔』(河出書房新社)、『女帝のいた時代』(自由国民社)、構成に『天皇陛下のプロポーズ』(小学館、著者・織田和雄)などがある。

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