【子育てママ必見!】小児科看護師が教えるお薬の飲ませ方
風邪を引いてお薬を飲ませないといけない。
でもなかなか飲んでくれない…。色んなものに混ぜても吐き出しちゃう…。
そんな経験はありませんか?
それはなぜか。
薬によって舌ざわり、味が全く違う上に溶けるものと溶けないものがあるからです。
でももらった薬なんてどれがどうだかわからない…。
というママのために、病棟やクリニックで実際に行っている服薬指導を元に、お薬ごとの特徴やおすすめの飲み方をお伝えします。
※飲み合わせなどがあるので、全ての薬がこれから紹介する方法でよいとは限りません。あくまで一例です。
シロップ編
咳や鼻水が出た時にもらうお薬が多いです。
代表的なもので言うとカルボシステイン、ムコダイン、アスベリンなど
シロップは甘いので、そのまま飲んでくれるお子さんも多いですが、アイスやミルク、果物の甘さなどとは違う独特の味なので、嫌がるお子さんも一定数います。
もちろん、シロップはそのまま飲ませるのが一番いいです。(何かに混ぜても気づかれることが多いのと残りやすいので)
ですが、そのままで飲まないときに飲ませる方法を2つお伝えします。
①少量のミルクに混ぜる
②食事などに混ぜて一緒に飲む
①ミルクに混ぜる
乳首がいっぱいになる程度の量のミルクと混ぜて、いつも使っている乳首で飲ませます。
薬を飲んだ後にすぐに口直しできるように、母乳もしくはミルクを準備しておきましょう。
なぜならいつもと味が違うことに気が付いて、吐き出してしまうことがあるからです。
できるだけすぐに口直しをしてあげましょう。
②食事などに混ぜて一緒に飲む
食事に混ぜてしまうのが一番わかりにくいですが、離乳食が始まっていること、アレルギーがないことが確認できていることが食事に混ぜる上で絶対条件になります。
また、飲み合わせがあるので、薬剤師に確認してから行ってください。
一般的に飲み合わせが問題ないことが多く、病院の服薬指導で行っているものの中から何個か紹介していきます。
・ヨーグルト
小さい容器に少量入れ、シロップと混ぜてあげましょう。
食事に混ぜるとき全てに共通することですが、混ぜたものは全て食べきるようにしてください。
※ヨーグルトは乳製品なので、試したことがあってアレルギーが出ていない方限定です
・アイスクリーム
少量小さな容器に取って、シロップと混ぜてあげましょう
味はバニラがおすすめです!(シロップが甘いので、ほどよい甘味になるそうです)
・「お薬飲めたね」ゼリーもしくはゼリー
「お薬飲めたね」やゼリーは色々な味があるので、お子さんの好きなゼリーでやっていただくのがおすすめです!
スプーン1杯すくって、シロップを上から乗せていくイメージであげましょう。
容器に入れて混ぜると容器についてしまい、上手く混ざらないことが多いからです。
ただ、スプーンに乗せるのは慣れが必要で少し難しいので、ゼリーを使用するのはある程度大きくなったお子さんがシロップをそのまま飲んだ後のお口直しで使うのがよいかな、と思います。
粉薬編
薬の中には粉薬しかないものも多く、最も多く処方されるのではないでしょうか?
しかし、粉薬が一番味や舌ざわりが全然違います。
普段通り飲んだものの、飲みにくかった場合、トラウマになって今まで飲めていた薬も飲めなくなってしまうことも多々あります。
年齢によって異なりますが、水で飲む、もしくはミルクで飲めればそれが一番です。
乳児期は吐いてしまう可能性があるので、少量を舌の後ろに入れて飲ませてあげましょう。
飲むときに使うものとしては、シロップとも共通する部分も多いですが、薬の特性によって選択するものが変わるので、それぞれ紹介していきます。
①お薬飲めたねゼリー
お薬ゼリーは味が色々ありますが、風邪薬や整腸剤であれば「ブドウ」や「イチゴ」がおすすめです!
なぜこの味なのかというと、どの店舗でも置いていて手に入りやすい上に、万が一商品がなかったときに普通のゼリーで代用しやすいからです。
しかし抗生剤は苦いので、「チョコ」を選択するようにしましょう。
薬の味が苦手なお子さんは、ゼリーを小さなカップに出して混ぜて食べてもらうと食べやすいと思います。
舌触りが苦手なお子さんには、スプーンや蓮華にゼリーを乗せて、ゼリーの間にサンドするように薬を出して食べてもらうのがよいでしょう。
②単シロップ
これは医師に処方してもらって混ぜて使用しましょう。
単シロップは砂糖味のシロップなので、薬とそのまま混ぜてシリンジやスポイトで飲ませてみましょう!
液体が苦手な子は少量のシロップと薬を混ぜて、ラップなどで練っていると砂糖の塊が出来上がるので、それを食べてもらうのもおすすめです!
③アイスクリーム
味はスーパーカップのバニラやチョコがおすすめです!
アイスクリームはゼリーよりも味を消しやすく、舌触りもごまかしやすいので、苦い薬や舌触りの悪い薬を飲むのにおすすめです!
抗生剤(バナンやアモキシシリンなど)やステロイド剤(デキサメタゾンやプレドニンなど)は特にアイスクリームの中でもチョコ味がおすすめです!
一度少量のアイスクリームを溶かして、薬を混ぜます。そして、薬入りの溶けたアイスクリームに混ぜていないアイスクリームを少量取って一緒に食べます。
アイスクリームは比較的薬が入っていると気づかれにくいですが、気づいてしまった場合も、「アイスクリームで飲んでくれたら残り全て食べていい」と伝えてご褒美として使いましょう。
抗生剤を内服できない子は、この方法でアイスのご褒美のために頑張っていることが多かったのでおすすめです!
④食事に混ぜる
パンやご飯に混ぜる方法もあります。
食パンが好きな子であれば、一口サイズの食パンの上に薬を置いてその上からジャムやクリームを付けて食べる。
ご飯が好きな子には小さなおにぎりの中に入れたり、少しだけ別のお皿に取ってふりかけのように食べる。
かぼちゃのペーストや蒸かしたお芋に混ぜる方法も、病棟でお母さん方が試して話題になったのでおすすめです!
番外編
ここまで飲ませ方をご紹介してきましたが、一時的に飲ませることはできても長期になると難しい、という声もあるでしょう。
そこで、薬を飲んだらシールを貼れるカレンダーやシール表を用意して、溜まるとご褒美があるようにするなど、モチベーションを保てるようにするのもおすすめです!
薬を飲み続けることが理解できる年齢であれば、シール表やカレンダーを一緒に作ったり準備する過程でご褒美を決めておいてもいいかもしれません。
男の子の場合は、ゲームを10分長くやる、You Tubeを少し長く観れるなども効果的でした。
薬を飲むときにお子さんの好きなことをできたり、飲んだ後のご褒美にすることで、「ちょっと頑張ってみようかな」と思ってくれるので、ぜひお子さんの好きなことを取り入れてみてください。
ここまで色々と紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
この記事が子育てしているパパ、ママの役に立てれば幸いです。
お子さんも両親もストレスが少なく、一緒に病気を乗り越えて行けるといいですね。