現在トップの選手が打点王を獲得すれば、史上9人目の3年連続。大谷翔平は3打点差の4位
8月20日、ホゼ・アブレイユ(シカゴ・ホワイトソックス)は、2本の内野ゴロで計2打点を挙げ、トップに並んでいたラフェル・デバース(ボストン・レッドソックス)に2打点の差をつけた。
現時点の1位~4位は、91打点のアブレイユ、89打点のデバースとブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)、88打点の大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)だ。4人ともア・リーグの選手。ナ・リーグでは、86打点のヘスス・アギラー(マイアミ・マーリンズ)が最も多い。ア・リーグ5位のオースティン・メドウズ(タンパベイ・レイズ)は、85打点だ。
前半戦のトップ4も、現時点と同じ顔ぶれだった。ただ、順位は違い、1位が73打点のゲレーロJr.、2位が72打点のデバース、3位が70打点の大谷、4位が66打点のアブレイユ。3人が70打点以上を挙げ、3打点差にひしめき合い、アブレイユはわずかながら離されていた。
けれども、実績からすると、ここへきて単独トップに立ったのは、真打ち登場といった感もする。アブレイユがリーグ1位でシーズンを終えれば、過去2年に続いて3度目の打点王となる。2019年は123打点、2020年は60打点。自己最多は2019年だが、2020年は60試合の短縮シーズンだった。1試合平均の打点は、前年を上回る。また、2014年のデビューから2019年までの6シーズン中、100打点に届かなかったのは、78打点の2018年しかない。
ナ・リーグとア・リーグの球史において、3年続けて打点王を獲得した選手は延べ8人を数える。4年以上の連続は皆無。このストリークが2度のキャップ・アンソンは、19世紀にプレーした。現時点では最後のセシル・フィルダーは、1989年の阪神タイガースを経て、メジャーリーグへ戻った1990年から3年連続。最初の2年は、本塁打王も獲得した。
打点トップ4のホームランは、アブレイユが25本、デバースが29本、ゲレーロJr.が36本、大谷は40本だが、ソロ以外のホームランは、それぞれ、12本、14本、18本、16本。その差は縮まる。また、打席に立った時の走者は、アブレイユが344人、デバースが368人、ゲレーロJr.が299人、大谷は271人だ。今後も同様であれば――ア・リーグで打点王のチャンスがあるのはこの4人だけではないが――アブレイユとデバースが少し有利な気がする。