昨年の開幕投手はどこへいった!? 今年も同じ開幕投手は8チーム。あとの22チームは違う投手
2020年以降、クリーブランド・ガーディアンズの開幕投手は、変わっていない。今年もまた、開幕戦の先発マウンドには、シェーン・ビーバーが上がる。それとともに、ガーディアンズ/ビーバーのストリークは、継続中の最長となる。
昨年と同じ開幕投手は、ガーディアンズを含め、8チームだ。全体の3分の1に満たない。それ以外の22チーム中、半数は、昨年の開幕投手がチームからいなくなっている。
ニューヨーク・メッツは、昨年の開幕戦で投げたマックス・シャーザーを、そこから4ヵ月後のトレードでテキサス・レンジャーズへ放出した。今オフは、ミルウォーキー・ブルワーズとシカゴ・ホワイトソックスも、そうしている。それぞれ、コービン・バーンズをボルティモア・オリオールズ、ディラン・シースをサンディエゴ・パドレスへ放出した。
今年、シャーザーは、開幕戦には登板しない。12月に椎間板ヘルニアの手術を受けた。シースは、今月13日に移籍。その前に、パドレスの開幕投手は、ダルビッシュ有に決まっていた。ホワイトソックスにいたままなら、シースは、28日の開幕戦に投げていたはずだ。
一方、バーンズは、移籍先のオリオールズでも開幕投手を務める。ビーバーのように同じチームではないが、バーンズは、2022年から3年連続の開幕投手となる。
移籍1年目の開幕投手については、こちらで書いた。
◆「開幕投手として新天地デビューは、レイズからドジャースへ移籍したグラスナウら4人」
他は、昨年の開幕投手がオフにFAとなった。例えば、ロサンゼルス・エンジェルスがそう。過去2年とも開幕投手を務めた大谷翔平は、ロサンゼルス・ドジャースと10年7億ドルの契約を交わした。もっとも、大谷の場合、今年は開幕戦に限らず、どの試合にも登板しない。
なかには、開幕投手を打診されながら、辞退した投手もいる。シカゴ・カブスからFAになり、2年3700万ドルの契約でニューヨーク・ヤンキースに入団した、マーカス・ストローマンがそうだ。その経緯については、こちらで書いた。
◆「このベテランは開幕投手を辞退する。エースの代役は嫌だから…ではなく」
現在も、昨年の開幕投手は在籍しているものの、怪我に見舞われていて投げられず――それだけが理由ではないかもしれないが――違う投手を起用するチームもある。
ハーマン・マーケズ(コロラド・ロッキーズ)、ジェイコブ・デグローム(テキサス・レンジャーズ)、シェーン・マクラナハン(タンパベイ・レイズ)、サンディ・アルカンタラ(マイアミ・マーリンズ)は、トミー・ジョン手術を受けた。ゲリット・コール(ヤンキース)も、肘を痛めている。
あとは、昨年の開幕投手よりも開幕戦にふさわしい投手が台頭あるいは加入、といったところだ。アレック・マノーア(トロント・ブルージェイズ)は、肩を痛めているが、そうでなくても、今年の開幕投手には指名されなかっただろう。