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9月14日にリングに上がる元IBFスーパーミドル級王者

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
Esther Lin/Premier Boxing Champions

 元IBFスーパーミドル級王者のケイラブ・プラント(32)。2021年11月6日にサウル・“カネロ”・アルバレスとの統一戦で、また2023年3月にはWBC同級暫定王者であるデビッド・ベナビデスに挑戦し、共に黒星を喫した。

 目下、22勝(13KO)2敗。

 無冠となって3年近くとなるプラントは、来たる9月14日、かつてライバル視されていたカネロの前座として28勝(21KO)無敗1ノーコンテストの31歳、トレバー・マッカンビー戦を迎える。 

 対戦が正式に決まった際の両者の言葉をご紹介しよう。

Esther Lin/Premier Boxing Champions
Esther Lin/Premier Boxing Champions

 まずは、プラント。

「9月14日の興行は、好カードが盛り沢山だな。俺は時間を上手く使ってきた。当日は、キャリアで最高のケイレブ・プラントをお見せ出来る。自信を持って言えるよ。

 トレバーはトップファイターの一人となりたいと思っているようだな。ヤツが手にしたいと願っているものと、実際に手にするものは大きく異なる。俺は勝負の世界で生き、その世界で死ぬ。トレバーよ、お前はファイトマネーを必ず貯めておけ。これが最後の給料日になるんだからよ。勝者として手が上がるのは俺さ。9月14日は、トレバーにとって、最初で最後のチャンスだな」

Esther Lin/Premier Boxing Champions
Esther Lin/Premier Boxing Champions

 ドナルド・トランプが支持者に配る、赤いキャップを被って記者会見場に現れたマッカンビーも言った。

 「我々のチームはこの場にいます。9月14日に私の実力をみんなに見せるつもりで、本当に一生懸命トレーニングしているんですよ。

 ケイラブがどんな発言をし、何をするかは気になりません。彼はちょっと不安なんじゃないかな。私は大人だし、自分なりの振る舞いをしますよ。9月14日に、おのずと結果が出ます。真実が分かるでしょう。私は心地よいシルクに包まって寝ているわけじゃない。でも、彼はそうしていますね。

 ケイラブが逃げるか、リングの真ん中で戦いたいかは当日になればハッキリしますよ。私は抜かりなく、必死でトレーニングを重ねています。いい試合になることを約束しますよ」

写真:ロイター/アフロ

 イリノイ州で誕生し、アリゾナ州で生活するホワイトであるマッカンビーが、来る11月の大統領選で共和党に投票することを示す赤いキャップが印象的だった。ジョー・バイデンが、ドナルド・トランプを破ってアメリカ大統領の座を獲得した2020年、イリノイもアリゾナも共和党は票を獲得できなかった。

 マッカンビーにとって、今日のアメリカ合衆国は生き辛いのか。リングで何を見せるか。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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