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ヤクルトのドラ4ルーキー寺田、27日巨人戦でデビューへ!

菊田康彦フリーランスライター
寺田のデビュー戦の舞台となるヤクルトの本拠地・神宮球場(写真:アフロ)

東京ヤクルトスワローズのドラフト4位ルーキー、寺田哲也投手(28歳)が、8月27日に本拠地・神宮球場で行われる読売ジャイアンツ戦で、先発として初の一軍マウンドに上がることが決まりました。

これは23日の中日ドラゴンズ戦(神宮)の試合前に、ヤクルトの真中満監督が明らかにしたもの。ヤクルトは、今年6月のプロ初勝利を皮切りに破竹の6連勝をマークした山中浩史投手が右大胸筋の軽度の肉離れにより登録を抹消され、先発ローテーションの再編を余儀なくされていました。

25日から始まる巨人との3連戦(神宮)初戦には、故障がなければこの試合に先発するはずだった山中投手の代わりに、石川雅規投手を中4日で起用。26日の第2戦はそのまま中6日で「ライアン」こと小川泰弘投手を先発させ、続く27日の第3戦には、ここまで一軍登板のなかったルーキーの寺田投手を抜てきすることになりました。

寺田投手は作新学院高、作新学院大を経て、独立リーグのBCリーグ、新潟アルビレックスBC、同じく独立リーグの四国アイランドリーグplus、香川オリーブガイナーズでプレー。新潟に在籍していた2012年は14勝4敗、防御率2.60、翌2013年は15勝2敗、防御率1.35で、2年連続MVPに輝いています。

昨年は香川で6勝4敗、防御率2.91という成績で、145個の三振を奪って最多奪三振のタイトルを獲得。今年からヤクルトに入団し、5月9日に初の一軍昇格を果たすも、登板機会のないまま4日後には登録を抹消されましたが、二軍ではここまで22試合の登板で2勝2敗、防御率2.38を記録しています。8月9日のイースタン・リーグ、千葉ロッテマリーンズ戦(ロッテ浦和)では先発として5回を零封して勝利投手となり、22日に行われた駿河台大との練習試合(戸田)でも、先発して2回を無安打、無失点に抑えていました。

寺田投手が新潟に入団した2011年から2年間、同球団の監督を務めていたヤクルトの高津臣吾投手コーチは、23日の試合後に「最初の頃に比べ、制球は良くなっていると聞いています。初登板でいろんな想いがあるでしょうけど、持っているものを出してくれたら。勝つか負けるかはその時の運もあるので、思い切ったピッチングをしてくれればそれでいいかなと思います」と、寺田投手への期待を口にしています。現在、セ・リーグ3位のヤクルトにとっては、大事な2位・巨人との3連戦。その3戦目を担う寺田投手のピッチングに注目です。

フリーランスライター

静岡県出身。小学4年生の時にTVで観たヤクルト対巨人戦がきっかけで、ほとんど興味のなかった野球にハマり、翌年秋にワールドシリーズをTV観戦したのを機にメジャーリーグの虜に。大学卒業後、地方公務員、英会話講師などを経てフリーライターに転身した。07年からスポーツナビに不定期でMLBなどのコラムを寄稿。04~08年は『スカパーMLBライブ』、16~17年は『スポナビライブMLB』に出演した。著書に『燕軍戦記 スワローズ、14年ぶり優勝への軌跡』(カンゼン)。編集協力に『石川雅規のピッチングバイブル』(ベースボール・マガジン社)、『東京ヤクルトスワローズ語録集 燕之書』(セブン&アイ出版)。

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