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『赤い鉄槌を!のはずが・・・』浦和vs町田【浦和レッズ川柳試合レビュー】

浦議浦和レッズサポーター(さいたま市)

■予想よりも大きいブーイング

ネットで、首位チームとの対決で前売りチケットも4万枚以上出てる、という報道もあり、きょうは4万5千人くらい来るかな、と思った。が、試合開始1時間半前に埼スタに到着すると、そこまでの勢いはない。この前のマリノス戦と同じくらいと見たら、やはり4万人足らず。「4万5千人」という数字は、なかなか乗り越えられない「壁」になりつつあるのかもしれない。

若者もそこそこはいるし、家族連れもいるものの、何かきょうの南側自由席はオッサンの姿が目立った気がする。いや、気のせいかも知れん。風が強い。旗がよくなびく。

先発メンバー発表で驚いたのが、北側のレッズサポが、ゼルビアのメンバーが発表されはじめたあたりからしばらく、強烈なブーイングを飛ばしていたこと。相手は首位とはいえ、今年昇格したばかりのチームだし、そこまでライバル意識を燃やすほどのもんなのか、と私なんかは感じてしまった。「新参者のくせにデカいツラしやがって」的な敵愾心なのだろうか。一度は静まったものの、黒田監督の名前がコールされると、改めてブーイングのボルテージがマックスに。

まあ、黒田監督という存在が、妙に「シャクにサワる」のは、私もわからないでもない。あくまでイメージに過ぎないにせよ、

「オレにかかれば、高校サッカーもJリーグもチョチョイノチョイさ」

みたいなところ、あるから。学生映画の監督だったのが、プロデビューした途端にいい作品作って賞を獲りまくってるとかにも似てるかな。

こういう人間に、ぜひ「プロの厳しさ」を知らせるべく鉄槌を下してほしい。

赤い風  オゴる黒田に  鉄槌を

スタジアム全体総立ちで迎える
スタジアム全体総立ちで迎える

■勢いだけではないと戦ってみてわかった

そうは言ってみたものの、試合始まってみると、ゼルビアの守備陣は、さすがにスキが無い。レッズも南側自由席に近いゴールの方にボールは運んで来るものの、遠巻きにしてパスだけまわしているような具合で、得点の匂いがあんまりしない。ようやく38分くらいに伊藤のミドルシュートはあったものの、前半の見どころはそこくらいかな。

ソルバッケンも初めて見たが、特徴がよくわからなかった。

ゼルビア側も、どちらかといえば様子見しているみたいで、決定的なチャンスはほぼない。プロレスでいえば、軽い技をかけあったものの、すぐに離れて、必殺技はまだまだ出さないよ、とけん制し合った状態。

考えてみると、大したもんだ。去年までJ2にいたチームが、J1首位として埼スタへ乗り込み、違和感をあまり感じないわけだから。やっぱり、黒田監督は、相当「有能な人」なのは確かなのだろう。ゼルビアサポも、J1初年の割には、よくレッズサポの地鳴りの応援に立ち向かっていた。

監督も  サポも堂々  初見参

動いたのは後半だ。一対一のシュートを、一度は西川がセーブしたものの、そこを押し込まれて1点。マズい、となったすぐに伊藤のシュートが決まって1-1。「オフサイド確認」の表示で、ちょっと喜ぶサポーターの動作が止まったが。

伊藤敦樹のゴール!
伊藤敦樹のゴール!

しかし、どちらかといえばレッズが首位チーム相手に「善戦」している雰囲気で、ベテランが若手に胸を貸してる感じではさらさらない。

それにしても、なぜレッズ側は、ゴールキックの場面から、GKとDFが行ったり来たりの細かいパスをして、敵に奪われそうになるのだろう。特に南側であれをやられると、ヒヤヒヤして不安でしょうがない。もっと思い切り蹴りだすと、都合の悪いことでもあるのか。

ゴール前  やめておくれよ  バックパス

どうやら引き分けか。この試合内容で引き分けなら、まず文句はいえまい、と納得しかかったアディショナルタイム、一番やっちゃいけないプレイでみすみすの勝ち点1を逃した。と言う以上にゼルビアに勝ち点3をあげちゃった、と言った方が正しいか。もし今後、優勝争いに残れるとしたら、この1か3は、やたらとデカい。

いったい誰がやらかしたのか、その場ではわからなかった。あとで家に帰って確認したらショルツだったのか。普段、一番良く働いているDFだけに、いささか責めづらいが、ここでPKとは、後味の悪さ格別だ。

飲んでみて  苦みの残る  町田カフェ

ゼルビアが強いのは、単なる勢いだけでもないのは、なんとなくわかった。大相撲でいえば、今場所優勝した大の里みたいな安定感がある。しかし、もう今年のレッズはリーグ戦しか残ってないし、まずは食らいついていってもらいたい。

自転車での帰り。まだ日は沈みきってはいなかった。

動画:今年もやります!浦和レッズ川柳2024【3月&4月編】

山中伊知郎
1954年生まれ。1992年に浦和に引っ越して来て、93年のJリーグ開幕時にレッズのシーズンチケットを取得。以後31年間、ずっとシーズンチケットを持ち続け、駒場、ならびに埼スタに通う。2021年より、レッズ戦を観戦した後、「川柳」を詠むという「レッズ川柳」を始める。
代表を務める「ビンボーひとり出版社」山中企画では、昨年8月、テレビの夢グループCMで、石田社長の横で「社長~! 安くしてエ~!」の甘え声でお馴染の歌手・保科有里の『愛人!? 困っちゃう・・・』という本を出し、11月には『タブレット純の日本芸能イジン伝・その① おひとりさま芸能人 エド山口に訊く!』を出す。現在、どん底地下芸人から中野区議会議員に転身し、「中野区から日本を変える!」と宣言している井関源二さんの本と、元放浪少女で、今は群馬県・沼田の市会議員に転身している今成敦子さんの本を企画中。

浦和レッズサポーター(さいたま市)

浦和レッズに関する情報をまとめたり、議論したりする『浦議』を1998年から運営しています。最近はYou Tube「浦議チャンネル」もやっています。浦議チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCAFN4-ne2gUkEl6xddW71hA

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