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『攻撃も気分も湿るばかり』浦和vsC大阪【浦和レッズ川柳試合レビュー】

浦議浦和レッズサポーター(さいたま市)

■ホーム試合はほぼ雨な今シーズン

ここしばらく、いい天気で試合観戦できた日がない。この前の試合は、小雨の中、強引に自転車で埼スタに行ってしまったが、きょうの雨は、そうもいかない。バスだ。そして浦和美園からは歩く。

試合開始1時間くらい前にはスタジアムに着き、とりあえずいつも通り、南側自由席の上の方の、階段通路沿いの席をとり、ひとまず雨を避けてコンコースへ。なぜかいつもと比べて小さい子供を連れたファミリー客の姿が多いように見えた。開催しているイベントの関係とか、理由はあるのかな。

先発メンバー発表では、セレッソは香川真司の名前がサブメンバーにもなく驚いた。一方、レッズの先発CBはホイブラーテンもケガでお休みで、井上、佐藤か。ちょっと不安になる。集客数は、北側のゴール裏も少し空席が見えるくらいで、3万人とちょっとか。天候と、点が取れないレッズの現状を考えれば、やむを得ない。出来れば、ようやく先発に名を連ねた原口元気に1点決めてほしいところだが。そこで、誰もが思いつきそうなベタな一句。

さあ元気  レッズを元気に  しておくれ

まさかとは思うが、数字の上では、このままズルズル負け続けたらJ1残留争いに巻き込まれかねない状況だから、まず2試合連続スコアレスの連鎖を断ち切ってほしい。

C大阪戦選手入場
C大阪戦選手入場

■昨年のベストイレブンを思い出してしまう

スタンドみんながレインコート姿で迎えた前半は、南側のゴールに向かってレッズが攻めてくる。だから、攻撃陣のプレーがよく見える。

いやぁ、ぜんぜん点が取れる匂いがしない。ガッチリと固められたセレッソのゴールの周りでパスを回すばかりで、なかなかシュートにも行けない。せっかく入った原口もあんまり目立たないし、チアゴ・サンタナも一生懸命にポジションを変えてはいるものの、チャンスは訪れない。攻めあぐねているうちに、あっさりCKから1点入れられちゃった。

天候も相まって「湿った」気分になるのは仕方ない。

湿り空  シュートもなしに  パスばかり

こんな試合展開が続いたら雨に濡れながらの観戦がますます憂鬱になるな、と心配になった後半戦。雨は降り止むどころか、かえって勢いが強くなっていく。

今度はこちらのゴールに相手が迫ってくる側で、いやでもレッズのDF陣がよく見える。どうも「危ない」という先入観があるためか、ゴール前でそのDF陣がパスを回すたびにぎこちない感じで、敵にボールとられちゃうんじゃないかと不安になって仕方ない。今さらながらショルツ、ホイブラーテン、酒井と揃ってた時分は、そうした不安を味わった記憶はなかったのを思い出す。とりあえず、よく後半は失点ゼロですんだ。

ようやく、後半の残り15分くらいから、交代で入った小泉が惜しいシュートを放ったりして反撃はしたものの、ゴールには至らず。天候と同じで、ついにレッズが「晴天」にはならなかった。

降り止まぬ  雨も冷たい  レッズ・サポ

今日も雨が降り続く埼スタ
今日も雨が降り続く埼スタ

■雨の日は帰宅も大変

私にとって、きょうの悲劇はここで終わらなかった。試合終了後、浦和美園駅まで歩き、そこからバスで家の近くまで帰ろうとしたら、そのバスが帰宅を急ぐレッズサポで、車内に入り切らないくらいに超満員。何しろ次のバスが40分もあとだから、みんなそのバスに乗りたいのだ。「ドアが閉まらないのでこれ以上乗れません」というブザーが鳴っても、なかなか誰もおりないし、後から乗ってくる人までいる。私のそばに立っていたおじさんも、いらだたしげに「もう乗れねーだろ!」とデカい声で文句言ってる。

ようやく、何人かは諦めてドアが閉められても、道は車がいっぱいの渋滞で前に進まない。そりゃそうだ。車もこれから帰るんだから。さらに、親と一緒に乗ってた赤ちゃんが泣き出した。そりゃそうだろ。そんな車内じゃ泣きたくもなる。

その上、バス停に止まるたびに、数人ながら乗る人もいれば降りる人もいる。バスが破裂しそうな超満員の中では、これがまた時間がかかる。シャトルバス復活、無理なのかね。

「雨」「覇気のない負け試合」「超絶な満員バス」、この3つでヘトヘトになった状態で帰宅。

それにしても、「残留」、大丈夫だろうな。23日に延期になった柏戦なんか、心ならずもやたらと重要な試合になってきてしまった。

柏戦  心ならずも  天王山

動画:『夢を見ていた初夏』浦和レッズ川柳2024【5月&6月編】

山中伊知郎

1954年生まれ。1992年に浦和に引っ越して来て、93年のJリーグ開幕時にレッズのシーズンチケットを取得。以後31年間、ずっとシーズンチケットを持ち続け、駒場、ならびに埼スタに通う。2021年より、レッズ戦を観戦した後、「川柳」を詠むという「レッズ川柳」を始める。
代表を務める「ビンボーひとり出版社」山中企画では、どん底地下芸人から中野区議会議員に転身している井関源二さんの単行本『井関が、中野区から日本を変える』と、元放浪少女で、群馬県・沼田の市会議員に転身している今成あつこさんの『日本の洗濯は沼田から!』をリリース。好評発売中だ。

浦和レッズサポーター(さいたま市)

浦和レッズに関する情報をまとめたり、議論したりする『浦議』を1998年から運営しています。最近はYou Tube「浦議チャンネル」もやっています。浦議チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCAFN4-ne2gUkEl6xddW71hA

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