内向き思考の排他的なJリーグベスト11は日本の恥部だ
Jリーグアウォーズで発表されるベスト11。幾つか発表されるベスト11の中のひとつなら納得できる。ある見方にとどまるなら、意見する気は起きないが、現実はそうではない。その他のベスト11はほぼ無に等しい。王道を行く評価の物差しとして、まかり通っている。
選者は基本的に各チームの選手監督だ。そこで挙がった11人に偏りがないか、1チームから極端に多くの選手が選ばれていないかなど、選考委員会のフィルターを経て発表に至るわけだが、ほぼ現場の当時者の目線に限られたものだ。例えば、フランスフットボール誌が主催し、投票権を持つ記者の投票によって決定するバロンドールとは、主旨が全く違う。
GK中村航輔(柏)、DF昌子源(鹿島)、西大伍(鹿島)、エウシーニョ(川崎)、車屋紳太郎(川崎)MF中村憲剛(川崎)、井手口陽介(G大阪)、山口蛍(C大阪)FW興梠慎三(浦和)、小林悠(川崎)、杉本健勇(C大阪)
ベスト11の顔ぶれを見て、まず思うことは、外国人選手の名前がエウシーニョ1人しか存在しないことだ。最大3人用意されている枠の2人を満たしていない。一時に比べ、確かに外国人選手の質は低下している。中東や中国によい選手は流れる傾向にある。素人にも違いが一目で分かる大物選手は少なくなったとはいえ、わずか1人はいただけない。正当な評価とは言えないのだ。
セレッソ大阪の守備的MF、山口蛍とソウザを比較すれば、軍配が後者に挙がることは明らかだ。守備的MFで言えば、鹿島のレオ・シルバも忘れてはない。ソウザにしても、レオ・シルバにしても、もし国籍が日本なら、山口蛍、井手口陽介を押しのけて、代表のスタメンを飾ることが確実な、日本代表超級の実力者であることは疑う余地がないのだ。
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