国民から支持されず、信頼されず 哀れ! 尹錫悦大統領の最新信頼度調査結果!
日本にはないが、韓国には独特の世論調査がある。権力者、権力及び権威機関への信頼度調査である。
韓国の時事週刊誌「時事IN」は2009年からほぼ毎年「大韓民国信頼度調査」を全国の成人男女約1千人を対象に実施しているが、昨日(16日)発表された、「2024年信頼度調査」(8月25~27日)は驚くべき結果となった。
現職の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の信頼度が史上最小値を記録し、初めて「国会」よりも下回った。
信頼度の基準は10点満点だが、尹大統領の信頼度は2.87点で、国会で弾劾され、罷免された朴槿恵(パク・クネ)元大統領の3.91点よりもはるかに低く、李明博(イ・ミョンパク)元大統領(3.95点)及び文在寅前大統領(4.59点)含む直近の大統領の中では最少点を記録していた。
尹大統領の信頼度の詳細をみると、「0点」が44.6%と最も多く、続いて「5点」(13.2%)、「10点」(8.0%)、「3点」(7.8%)、「1点」(5.6%)、「2点(5.3%)、「4点」(4.2%)、「8点」(4.1%)、「7点」(3.2%)、「9点」(1.2%)となっている。「0点」が44.6%とは、国民の10人中、約6人が尹大統領への信頼度がゼロであることを意味している。
「0点」は尹大統領就任の年が38.2%、2年目の昨年が38.8%だったので年々増えていることがわかる。ちなみに朴元大統領の任期中の「0点」採点は2016年の27%が最も高い数字だった。尹大統領の44.6%の「0点」評価は朴元大統領のそれと比較しても尋常ではないことがわかる。また、「5点」以上を除く、「1点」から「4点」までを含めると、国民の7割近い、67.5%が尹大統領に信頼を寄せていないことになる。
階層別では尹大統領への不信が「進歩層」では94.3%というのは想定内だが、支持層である保守層で41.9%、特に保守の牙城である大邱・慶尚北道で46.7%もあったことは衝撃的である。(中道層は71.8%)
尹大統領への不信は世代別で見ると、大統領選挙では45.5%の支持を獲得した20代の若い世代が79.8%と最も高く、働き盛りの50代も30代もそれぞれ76.0%、74.6%と高い数字を記録していた。
尹大統領が不信を招いている理由としては「医師の増員問題」「佐渡鉱山や独立記念館館長任命など日韓歴史問題」「海兵隊員死亡事件捜査の外圧疑惑」「金建希夫人のバック授受疑惑」の4点が挙げられている。
この世論調査では次期有力大統領候補である与野党指導者の信頼度もチェックされているが、最も信頼されている政治家のトップが様々な疑惑を抱え、係争中の最大野党「共に民主党」の李在明(リ・ジェミョン)代表がトップで18.0%。2番手が政権与党「国民の力」の韓東勲(ハン・ドンフン)代表が16.0%。以下、「タマネギ男」として知られている第2野党「祖国革新党」の曺国(チョ・グック)党首が7.9%、「国民の力」の元代表で第3野党「改革の党」を結党した若きリーダー、李俊錫(イ・ジュンソク)氏の3.3%と続いている。ここでも尹錫悦大統領は1.7%しかなかった。