泣き叫んで怒る子は原因があった!保育士が教える「子どもを騒がせてしまう大人がやってはいけないこと」
こんにちは!ぽん先生です。
「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、現在子育て世代を集めてオンライン講座を開いたり、育児に関する情報の発信を行ったりしている現役の保育士です。
今回は子どもの"泣き叫ぶ"や"怒る"をひどくする、やってはいけない大人の行動についてお話ししていきたいと思います。
泣き叫ぶことは子どもの仕事?
泣き叫んだり、怒ったりことで自分の思いを通そうとする。
そんな行動は幼児期の子どもたちによく見られるものです。
しかし、それは大人にとっては非常に困る悩みの種となります。
例えば、
・お菓子売り場で寝転がって「買って!」と叫ぶ
・おもちゃコーナーで「欲しい!」と大泣き
そんな子どもの姿を見ると、つい感情的になって怒りたくなってしまいますね。
ところが、怒ったところで簡単に解決するものでもありません。
・1度泣き始めたら、全く話を聞いてくれない。
・周りの人に迷惑をかけてしまう。
そんな思いから、子どもの要求を受け入れることになったという経験もあるのではないでしょうか。
しかし、大人のある行動がこういった子どもの姿を引き起こしている可能性が高いのです。
そのポイントさえ知っていれば、もう周りに迷惑をかけると心配したり、大きな声で叱ったりする必要もなくなりますよ。
今は泣き叫んで訴えることがあったとしても、少しずつそのようなことはなくなっていくことでしょう。
一体どのような大人の行動に原因があるのでしょうか。
これが原因だった!
子どもが泣き叫んだり怒ったりすることで、自分の思いを通そうとするようになる原因。
それは、言葉のやり取りなしに子どもの思いを受け入れてしまうということです。
例えば、お菓子売り場で「買って」と泣き叫ぶ場面を想像してみましょう。
そんな時に
・周りに迷惑をかけてしまうから
・早く帰りたいから
などといって、「今日は特別だからね」とそれをそのまま受け入れてはいけません。
そんな時には、「ちゃんとお話してくれたら買っても良いよ」などと、1度言葉でのコミュニケーションを行う必要があります。
必ず言葉でのやり取りを交わした上で、子どもの思いを受け入れたり断ったりするようにしましょう。
なぜ言葉が大切?
なぜ言葉でのやり取りをする必要があるのでしょうか。
それは、「泣き叫ぶことで買ってもらえる」と勘違いしてしまうからです。
先ほどの例で考えてみましょう。
もし泣き叫んでいる時に、「じゃあ今日だけ特別だからね」と受け入れてしまうとどうでしょうか。
泣き叫ぶことで、"お菓子を手に入れた"という成功例を作ってしまうことになりますね。
そのため、次に同じような場面があった場合にも、その子はその成功例から自分の行動を考えます。
つまり、泣き叫ぶことを繰り返すわけです。
そこで、ある時突然その子に対して「今日はだめ」と言ってみます。
すると、その子は「もっと大きな声で泣き叫ばないと分かってもらえない」と考えるわけですね。
なぜなら、そうすれば大人が折れると思っているからです。
そのため、この泣き叫ぶ行為は大人が折れるまで続きます。
だからこそ、最後は無理やり抱いて連れて帰ることになってしまうのですね。
しかし、ここで「ちゃんとお話してくれたら買っても良いよ」などとことばでのコミュニケーションを交えるとどうでしょうか。
すると、その子にとってお菓子を買ってもらえたという成功体験は、"「買ってほしい」と言葉で伝えたから"になりますね。
そうすることで、泣き叫んだり怒ったりしても自分の思いは通らないことに気付き、言葉で話すことが自分の思いを分かってもらうのには1番有効であることを少しずつ学んでいくのです。
別に受け入れなくても良い
今回の例ではお菓子を買うことを受け入れるという条件でお話ししました。
しかし、必ずしも子どもの要望を受け入れる必要はありません。
大切なのは「泣き叫ぶと思いが通る」と思わないようにすることであり、「押せば受け入れてもらえる」にならないようにすることです。
そのため、もしお菓子を買わない(子どもの思いを受け入れない)のであれば、「この前買ったから今日は我慢してね」などと伝え、それ以降はどんなに叫んでも、それに対しては声をかけないことです。
また、「今日は買わないけれど、次来たときは絶対に買おうね」などと、言葉を通して納得してもらえるように交渉するのも良いでしょう。
もし、子どもがそれを受け入れてくれなかったとしても、泣き叫んでの交渉には反応してはいけません。
とにかく、泣き叫んだり怒ったりするというコミュニケーション方法には対応しないというのがポイントです。
まとめ
今回は子どもの"泣き叫ぶ"や"怒る"をひどくする、やってはいけない大人の行動についてお話ししました。
泣き叫ぶことは大人を悩ませる困った行動ですが、子どもたちは全て目的を持って行動しているのです。
そして、これらを言葉のやり取りなしに受け入れてしまうことで、子どものこういった行動をどんどん激しくしてしまいます。
なぜなら、泣き叫んだり怒ったりすることで「大人が受け入れてくれるんだ」と学んでしまうからです。
そうならないためには、必ず言葉でのやり取りをした上で子どもの思いを受け入れるか、諦めてもらうかを伝えるようにしましょう。
よく子どもに、「泣けばなんとかなると思っているんだろう」なんてことを言う方もいますが、まさにその通りであり、その状況を作るのは大人自身なのです。
大切なのは「言葉でのやり取りが最適なコミュニケーション方法である」と気付けるようにすることです。
そのためには言葉でのやり取りにだけ対応しましょう。
泣き叫んだり、怒ったりする子どもの姿に困っている方は、ぜひ試してみてくださいね。