4月1日から終着駅! 留萌本線 石狩沼田駅
来たる4月1日、JR北海道 留萌本線の石狩沼田~留萌間が廃止となる。留萌本線は深川駅と留萌駅を結ぶ50.1キロメートル・12駅の路線で、部分廃止後はわずか14.4キロメートル・5駅の短い路線となる予定だ。これに伴い、留萌本線の終点も留萌駅から石狩沼田駅に変わる。
石狩沼田駅は雨竜郡沼田町の玄関口。留萌本線の途中駅では最も利用者が多いが、それでも令和3(2021)年度の平均乗車人員は58.6人である。開業は明治43(1910)年11月23日、当時の駅名は「沼田」だったが、大正13(1924)年4月25日に上越線 沼田駅(群馬県沼田市)が開業すると、そちらに駅名を譲って「石狩沼田」に改称された。かつては新十津川を経て札幌までを結ぶ札沼線も乗り入れていたが、昭和47(1972)年6月19日に新十津川~石狩沼田間が廃止となっている。
ホームは1面1線。かつては線路を挟んだ反対側にも島式ホームがあったが、平成6(1994)年12月に現在の姿になった。駅舎は札沼線廃止後の昭和47(1972)年11月に建て替えられたもので、デザインは少々時代を感じさせる。
町の玄関口だけあって駅舎内の待合室は広い。沼田町に委託された窓口もあって切符を販売しているが、平日の7時20分から17時までの営業で土日祝日は営業していないので、切符を買いたい人は事前に確認することをお勧めする。
4月1日からは終点として列車が折り返す予定の石狩沼田駅。これからは「石狩沼田行き」の列車が見られるわけだが、それも3年間の期間限定となる予定である。留萌本線のうち4月以降も残る深川~石狩沼田間については、「今後3年間地元負担なしでの存続」でJRと地元自治体が同意しており、このまま行くと令和8(2026)年3月末での廃止となるだろう。この3年間は路線廃止後の輸送手段についての調整期間とされている。今回は廃止にならない石狩沼田駅も余命はあと3年、廃止前には混雑するであろうことを考えると、早めに訪れておいた方が良さそうだ。