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第2シードの錦織圭、マイアミオープンテニスで4年連続のベスト8! ただ左ひざの治療を受ける場面も

神仁司ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト
マイアミオープンで4年連続のベスト8進出を決めた錦織圭(写真/神 仁司)
マイアミオープンで4年連続のベスト8進出を決めた錦織圭(写真/神 仁司)

マイアミオープン4回戦で、第2シードの錦織圭(ATPランキング4位、3月20日付け、以下同)が、フェデリコ・デルボニス(57位、アルゼンチン)を6-3、4-6、6-3で破り、4年連続でベスト8進出を決めた。

錦織にとっては、いろいろな意味で難しい4回戦となった。

セットオールとなったファイナルセット第3ゲームで、先にサービスブレークに成功したのはデルボニスだったが、ここから急にプレーが委縮してしまった。錦織はデルボニスの消極的なプレーに助けられた形で挽回に成功して勝利を拾った。

また、錦織は、第2セット第5ゲームの後にメディカルタイムをとって、左ひざのマッサージを受けた。第2セット終了後にも治療を受けて、次の試合に向けて不安を残した

「(左ひざの痛みは)疲れてくると出てくるというか、たまに出るので、しっかり治療すれば大丈夫だと思います」(錦織)

トップ10、そしてトップ5に定着してからの錦織は、イージーミスが少ないことが彼の強さの一つだった。だが、デルボニスとの4回戦では33本のミスを犯し、さらにベルダスコとの3回戦では48本のミスを犯し、錦織らしくないミスの多さが目立つ2試合だったが、錦織本人の意識としては、3回戦と4回戦のミスは、それぞれ異なる性質だと語る。

「一つ前の試合では、すごく無駄なミスがありましたけど、今日は(自分から)打ってミスっていたので、今日の方がいいミスだったというか、いいテニスは最後までできていた。何ゲームかもったいないというか、ダメなゲームもありましたけど、全体をとおしてプレーは良くなっていると思います」

準々決勝で錦織は、ファビオ・フォニーニ(40位、イタリア)と対戦するが、対戦成績は、錦織の2勝0敗だ。昨年のマスターズ1000・マドリード大会ではフルセットで錦織が勝っている。

「(フォニーニは)適当にやっていそうに見えますけど、才能はすごくある選手。クレーよりはハードの方が、(自分にとっては)やりやすいかな。安定しているバックと攻撃的なフォアに気をつけながらプレーしたい」

4回戦と準々決勝は2日連続の日程になるため、錦織が左ひざの回復にあてる時間が少ない。4回戦からマイケル・チャンコーチが、”チーム錦織”に合流したが、今の錦織にとっては、マスターズ1000大会のベスト8は通過点に過ぎず、これからが本当の勝負となる。

「ベスト8は何も思わなくなっている。より気合を入れていかないと、相手もタフになってきますし、簡単に勝てない。なるべく気合を入れて臨みたい」

ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト

1969年2月15日生まれ。東京都出身。明治大学商学部卒業。キヤノン販売(現キヤノンMJ)勤務後、テニス専門誌記者を経てフリーランスに。グランドスラムをはじめ、数々のテニス国際大会を取材。錦織圭や伊達公子や松岡修造ら、多数のテニス選手へのインタビュー取材をした。切れ味鋭い記事を執筆すると同時に、写真も撮影する。ラジオでは、スポーツコメンテーターも務める。ITWA国際テニスライター協会メンバー、国際テニスの殿堂の審査員。著書、「錦織圭 15-0」(実業之日本社)や「STEP~森田あゆみ、トップへの階段~」(出版芸術社)。盛田正明氏との共著、「人の力を活かすリーダーシップ」(ワン・パブリッシング)

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