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東京ヤクルトとオリックスの日本シリーズは過去に2度。現監督は2人とも26年前に出場。優勝したのは…

宇根夏樹ベースボール・ライター
日本シリーズの第3~5戦は東京ドームで行われる Feb 29, 2020(写真:ロイター/アフロ)

 少し気が早いものの、今年の日本シリーズは、東京ヤクルト・スワローズとオリックス・バファローズの対戦となる可能性が高い。どちらもクライマックス・シリーズのファイナル・ステージで無敗のまま――相手に1点も取られることなく――日本シリーズ進出に王手をかけている。

 この両球団による日本シリーズは、これまでに2度ある。1978年にヤクルト・スワローズと阪急ブレーブス、1995年にヤクルトとオリックス・ブルーウェーブが対戦し、いずれもヤクルトが優勝した。

筆者作成
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 1978年の日本シリーズは、初めて日本シリーズに進出したヤクルトが、阪急の日本シリーズ4連覇を阻んだ。第7戦の6回裏にヤクルトの大杉勝男が打ったホームランに対し、阪急はファウルだと抗議し、試合は1時間以上も中断した。その直後に、チャーリー・マニエルが時間差のある2者連続ホームラン。大杉は8回裏にもシリーズ4本目となるホームランを打ち、MVPに選ばれた。

 1995年の日本シリーズは、ヤクルトの4勝1敗で幕を閉じたが、第2戦から第4戦まで、3試合続けて延長戦にもつれ込んだ。現在はそれぞれの球団で采配を振る、高津臣吾中嶋聡の両監督に、東北楽天ゴールデンイーグルスの石井一久監督も、このシリーズに出場している。高津は3登板で無失点。第1戦と第5戦は1イニングを3人で終わらせてセーブを挙げ、第3戦は9回表と10回表の2イニングを投げて、池山隆寛のサヨナラ本塁打により、勝利投手となった。中嶋は最初の3試合でスタメンマスクをかぶり、第4戦は代打→捕手。第5戦は出番がなかった。高津と中嶋は、第3戦に対戦。結果は四球だった。

 東京ヤクルトとオリックスの日本シリーズとなった場合、第1~2戦は京セラドーム大阪、第3~5戦は東京ドーム、第6~7戦はほっともっとフィールド神戸で開催される(第5戦以降は行われない可能性あり)。

 なお、読売ジャイアンツか千葉ロッテ・マリーンズの一方もしくは両方がここから4連勝すると、読売とオリックスのシリーズは9度目、東京ヤクルトと千葉ロッテは初、読売と千葉ロッテは1970年に続く2度目となる。当時はまだ、ロッテ・オリオンズだった。読売とオリックスは1996年が最後。このシリーズにも、中嶋は出場している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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