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本塁打王の「翌シーズン1本目」が大谷翔平より遅い選手はいるのか。8試合の33打数でホームランなし

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)Apr 2, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 昨シーズン、大谷翔平(当時ロサンゼルス・エンジェルス/現ロサンゼルス・ドジャース)は、ア・リーグ最多の44本塁打を記録した。だが、今シーズン最初のホームランは、まだ出ていない。開幕から8試合に出場し、33打数8安打(打率.242)。長打は、二塁打が3本だ。

 一方、昨シーズン、54本のホームランを打ち、ナ・リーグの本塁打王となったマット・オルソン(アトランタ・ブレーブス)は、ここまでの5試合で22打数5安打(打率.227)ながら、出場2試合目、シーズン7打数目にホームランを打っている。

 下のリストは、大谷とオルソンの前に本塁打王を獲得した延べ30人、2010~22年の本塁打王が、その翌シーズンの出場何試合目と何打数目に最初のホームランを打ったのか(とそのシーズンのホームランの本数)を示している。例えば、2022年に62本塁打のアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)は、2023年の最初の試合の最初の打席――1試合目と1打数目――にホームランを打った。シーズン本塁打は37本だ。

筆者作成
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 大谷は、次の試合の最初の打席でホームランを打った場合、9試合目と34打数目になる。

 本塁打王の翌シーズンに全休のフェルナンド・タティースJr.(サンディエゴ・パドレス)を除く29人中、シーズン1本目のホームランが出場10試合目以降は5人、35打数目以降は3人しかいない。40%以上の13人は、1試合目か2試合目、10打数に達する前に、シーズン初本塁打を記録している。

 ただ、なかには、2019年のノーラン・アレナード(当時コロラド・ロッキーズ/現セントルイス・カーディナルス)のように、シーズン1本目が16試合目&62打数目と遅かったにもかかわらず、シーズン全体のホームランが40本を超えた例もある。

 ちなみに、今シーズン、オルソンは、まだ1本塁打だ。また、昨シーズン、41本塁打を記録したロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)は、大谷と同じく、今シーズンのホームランが出ていない。

 47本塁打のカイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)と46本塁打のピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)も、今シーズンはまだ1本塁打。2023年に40本塁打以上の6人中、ここまでに2本塁打以上は、3本塁打のマーセル・オズーナ(ブレーブス)だけだ。

 これまで、大谷がシーズン何試合目に最初のホームランを打ったのかについては、こちらで書いた。

「大谷翔平のシーズン初本塁打はこれまで何試合目に出ているのか」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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