大谷翔平、打球速度「1位」と「ビリ」の「打球速度2冠」を達成
100マイルを超える豪速球を投げ、120マイル近い打球速度でホームランを叩き込むなど数々の「スピード記録」を打ち立ててきたロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平が、前人未到の珍記録を作り上げた。
6月26日(日本時間27日)にフロリダ州タンパで行われたタンパベイ・レイズ戦に出場した大谷は、3回無死1、3塁の場面で回ってきた第2打席で一塁線にボテボテの当たりを放った。
ホームベース付近で大きくバウンドしたボールは、一塁手の崔志万の頭上を越えてライトに。大谷は快足を飛ばして二塁まで到達した。
スタットキャストによるとこの当たりの打球速度は29.0マイル(約46.7キロ)。スタットキャストが導入された2015年以降では、最も打球速度の遅い長打だった。
大谷は4月12日(日本時間13日)のカンザスシティ・ロイヤルズ戦で二塁打を放った際に、今季最速タイとなる119マイル(約191.5キロ)の打球速度も打っている。速い打球でも、遅い打球でも長打にできる稀有な才能の持ち主だ。
長打の打球速度で、大谷はメジャー今季最速と最遅を記録。「打球速度の2冠王」という珍記録を達成した。
スタットキャストによると、大谷が全速力で走ったときの平均スピードは、今回の打球速度と全く同じ29.0マイル。今回の2塁打は、打球速度と打者が走るスピードが同じという珍プレーだった。
この試合で29.0マイルの打球速度はアウトを含めたインプレーの打球で最遅。次に遅かった打球は、テイラー・ウォードが2回表にバントを試みたときの42.7マイル(約68.7キロ)だったことからも、大谷の二塁打がいかに遅い打球だったかが分かる。
この打球速度よりも遅い打球を打つには、打球の勢いを完全に殺したバントをするくらいしか方法がないが、数々の信じられないプレーを成し遂げてきた大谷ならばバントを二塁打にすることも可能かもしれない。
なお、試合はエンゼルスが3対13で大敗を喫して、5連敗となった。