Yahoo!ニュース

運動遊びで親子一緒に身体を鍛えよう!~元保育士パパが教える【家の中で親子一緒にできる運動遊び6選】

hirofuminice元保育士Webライター

子どもは発達や健康のためにも、小さいうちから身体を動かすことが大切です。そのため我が子をスイミングスクール、体操やサッカー教室などに通わせている家庭は多いでしょう。オリンピックなどで活躍するアスリートの中には、乳幼児期からスポーツを始めた選手も多く、幼い頃からその競技一筋というアスリートもいます。

最近は、小さいうちはさまざまなスポーツを体験したほうがよいと言われているのをご存知でしょうか。さまざまなスポーツを体験することで、いろいろな身体の使い方を覚えたりいろいろな部位の筋肉が発達したりするためです。いろいろなスポーツを体験することで、子ども自身が好きなスポーツを選べる選択肢が広がる利点もあるでしょう。

教室に通わなくても、公園や広場で親子一緒にかけっこや鬼ごっこ、サッカーやキャッチボールなどを楽しんだり、プールに行ったりすることでも十分身体を動かすことはできます。しかし現在は、夏は暑すぎて屋外での活動ができない日が多く、寒い冬の間もなかなか屋外に遊びに行くのは難しいでしょう。

今回の記事では、1歳頃から小学校入学前頃までの子どもにおすすめの、家の中で親子一緒にできる運動遊びを紹介します。子どもの身体機能や運動機能の向上だけではなく、日頃運動不足になりがちな親にとってのトレーニング効果も期待できるので、ぜひ実践してください。

なぜ運動遊びが大切なのか?

人はうまれたばかりの新生児から身体機能や運動機能が少しずつ発達し、首がすわり、寝返りが打てるようになり、ハイハイ~つかまり立ち~歩行へと発達に伴ってできることが増えていきます。身体機能や運動機能に限らず、新生児から乳児の時期が一生の中で最も成長や発達が著しく伸びる時期だと言えるでしょう。

その乳児期からたくさん運動をすることで、筋肉が鍛えられたり運動機能が向上したりする効果があります。そして、小さいうちに身体を動かす楽しさを実感することで、スポーツの楽しさを知ったりなんでも挑戦してみようとする意欲が伸びたりする効果もあるでしょう。運動は人によって得意、不得意がありますが、不得意だからと運動嫌いになってしまうことなく、上手にできることよりも身体を動かす楽しさを知ることが重要です。

そして、身体を動かすと脳にも刺激があるため、脳の発達にも効果があり、思考力や瞬発力、反射神経、集中力などの向上にもつながります。

家の中で親子一緒にできる運動遊び6選

家の中の狭いスペースでもできる運動遊びを6つ紹介します。どの遊びも運動機能の向上やトレーニング効果はもちろん、親子一緒に楽しむことで親子のコミュニケーションになり、絆が深まることでしょう。

家の中で親子一緒にできる運動遊び① 抱っこでこんにちは

首がすわった乳児から楽しめる遊びです。

  • 親子で向かい合って子どもを抱っこする
  • 親は片手で子どもの頭を支える
  • そのままゆっくり「こんにちは」とお辞儀をする(子どもが逆さになるくらい、できるだけ深く頭を下げてください。)

小さいうちから逆さになることで「逆さ感覚」が養われ、鉄棒に対する恐怖心がなくなって上達につながります。鉄棒が苦手な子どもの多くは恐怖心がありますが、大きくなってからその恐怖心を克服するのは大変です。

子どもがある程度大きくなり、腹筋が発達して自分の身体を支えられるようになれば頭を支えなくてもできるようになります。また、親が体力に自信があるなら、子どもを肩車してお辞儀をすると、子どもはよりスリルがあって楽しいです。しかし、腰を痛めないよう十分注意しながら無理なく行ってください。

家の中で親子一緒にできる運動遊び② 飛行機

親子遊びの定番なので、楽しんでいる親子は多いでしょう。

  • 親は仰向けに寝る。
  • 曲げた両膝の上に子どもを乗せて両手で支え、足を動かす。(子どもは飛行機のように両腕を横に広げましょう。)

子どもは自分の手を広げるのでスリルを楽しみながら、落ちないようにバランスを取ったり身体を支えたりすることでバランス感覚や体幹などが鍛えられます

この遊びも子どもが自分で身体を支えられるようになれば、親が手を離しても子どもは落ちないように楽しむことができます。

親にとっても腹筋や体幹などのトレーニングになりますが、よりトレーニング効果を出したい人は足を曲げ伸ばししたり状態を少し起こしたりしてやってみましょう。

家の中で親子一緒にできる運動遊び③ ハイハイ

ハイハイを卒業し、歩けるようになるとハイハイをする機会はほとんどなくなります。しかし、歩けるようになってからもハイハイをすることで全身運動になり、支持力(身体を支える力)や腕力、体幹、腹筋などが鍛えられる効果があるのです。親子でハイハイ競争をするなど工夫して楽しみましょう。

また、親が背中に子どもを乗せてハイハイすると、子どもは落ちないようにしっかりつかまりながらバランスを取ろうとするためバランス感覚も養われます。そして、子どもはスリルも感じながら思いきり楽しめて、親にとってもよいトレーニングになるでしょう。

家の中で親子一緒にできる運動遊び④ トンネル

飛行機同様親子遊びの定番で、楽しみながらハイハイがたくさんできる遊びです。親は両足を大きく開いて立ち、足の間を子どもがハイハイでくぐります。「子どもが行ったり来たりする」「子どもが潜り抜けたら親が場所を変えて繰り返す」などの楽しみ方もできるでしょう。1回ずつ交代し、子どもの足のトンネルを無理やり親が通るのも楽しいです。

家の中で親子一緒にできる運動遊び⑤ くぐって跨ごう

トンネルの別バージョンです。そして、くぐるだけではなく跨ぐ動作も加えます。

  • 親が四つん這いになって膝を立て、お腹の下をハイハイでくぐる
  • 子どもが潜り抜けたら親は手足を伸ばしうつぶせに寝て、その上を子どもが跨ぐ
  • 「くぐる」と「跨ぐ」を繰り返す

子どもがジャンプできるようになれば、親の背中の上をジャンプして楽しみましょう。2つの動作を素早く繰り返すことで思考力や俊敏性の発達につながります

家の中で親子一緒にできる運動遊び⑥ 抱っこからおんぶ

子どもの支持力が存分に鍛えられて、親子ともに汗をかきながら楽しめる遊びです。

  • 親は立ち、子どもを向かい合わせで抱っこする
  • 子どもはそのまま足をつかず、背中に回っておんぶの体制になる
  • 足はつかないまま、前から後ろへ行ったり来たりを繰り返す

子どもは落ちないようにしっかりと腕の力を使いながら「正面から後ろ、後ろから正面」へ回ることで支持力が鍛えられます。最初は落とさないよう、親は子どもを支えてあげましょう。子どもが上達し、腕の力も十分発達したら、親の支えなしで子どもの力だけで行ったり来たりができるようになります。

家の中で親子一緒に運動遊びをする際の注意点

紹介した遊びは狭いスペースでできるものばかりですが、安全第一で行いましょう。遊びの前には、親子一緒に準備運動をすることをおすすめします。遊んでいる最中も、夢中で楽しんでテーブルや棚の角にぶつけたり親が肩車をしたときに蛍光灯などに頭をぶつけたりなどの危険がないよう周りの環境を整え、遊んでいる最中も注意を忘れないなど安全を確保したうえで行ってください。

抱っこやおんぶ、背中に乗せるなどの遊びがありますが、落とさないように十分注意するのはもちろん、万が一落下してもよいようにカーペットやマットの上で行うようにしましょう

まとめ

家の中の狭いスペースで、何も道具を使わずにできる運動遊びを6つ紹介しました。楽しい遊びは、子どもは何度でもやりたがるものです。疲れているときは大変ですが、子どもが大きくなるとできなくなるので今のうちにたくさんたのしみましょう。そして親の運動にもなるので何度も繰り返し、健康な体作りとともに思い出作りとしても楽しんでください。

元保育士Webライター

元保育士で、現在はフリーランスとしてWebライターのほか、リトミックや親子遊びの指導など幅広く活動しています。保育士やリトミック指導のスキルや知識、父親としての子育て経験を基に、子育てや保育に関する情報を発信していきます。

hirofuminiceの最近の記事