ワールドシリーズのサヨナラ本塁打は「つながり」がある!? 前回打たれた投手はガルシアのチームメイト
10月27日、ワールドシリーズの第1戦は、テキサス・レンジャーズが6対5でアリゾナ・ダイヤモンドバックスを下した。2点差の9回裏にコリー・シーガーの2ラン本塁打で追いつき、11回裏にアドリス・ガルシアのソロ本塁打でサヨナラ勝ちを収めた。
ワールドシリーズのサヨナラ本塁打は、ガルシアが17人目だ。第1戦に限ると、1949年のトミー・ヘンリック、1954年のダスティ・ローズ、1988年のカーク・ギブソンに続く4人目となる。
ガルシアの前にサヨナラ本塁打を打った16人のうち、3分の2以上の11人は、その年のワールドシリーズ優勝メンバーになっている。1960年と1993年のワールドシリーズは、それぞれ、ビル・マゼロスキーとジョー・カーターのサヨナラ本塁打で優勝が決まった。
2011年の第6戦にサヨナラ本塁打のデビッド・フリーズは、その前の打席で三塁打を打っている。場面は、2点差の9回裏、2死一、二塁。この試合のフリーズは、今年の第1戦のシーガー&ガルシア、といったところだ。9回裏、フリーズが打席に入った時、レンジャーズは、初のワールドシリーズ優勝まで1アウトに迫っていた。
それについては、こちらで書いた。
フリーズは、12年前のポストシーズンで21打点を挙げた。これは、今年のワールドシリーズの第1戦が終わるまで、1度のポストシーズンにおける最多記録だった。塗り替えたのは、ガルシアだ。1回裏のタイムリー・ヒットでフリーズに並び、11回裏のサヨナラ本塁打で追い抜いた。ちなみに、ガルシアとフリーズに次ぐのは、2020年に20打点のシーガー(当時ロサンゼルス・ドジャース)だ。
また、ここ3本のワールドシリーズのサヨナラ本塁打は、つながりがあるようにも見える。マックス・マンシー(ドジャース)がサヨナラ本塁打を打った2018年の第3戦には、ドジャースの選手としてフリーズが出場していた。マンシーにサヨナラ本塁打を喫したのは、今年の第1戦で先発マウンドに上がったネイサン・イオバルディ(レンジャーズ)だ。5年前、ボストン・レッドソックスにいたイオバルディは、第3戦の12回裏から17回裏まで6イニングを無失点に抑え、18回裏にホームランを打たれた。
なお、2001年の第4戦にサヨナラ本塁打のデレク・ジーターは、その前後にワールドシリーズでサヨナラ本塁打が出た試合、1999年の第3戦と2003年の第4戦にも出場していた。こちらは、つながりというよりも、当時のニューヨーク・ヤンキースの強さを示している。