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私は、質問に質問で返すことがありますが、石丸構文を意識している訳ではございません。

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

私は、クライアントから質問されたら、ときに、質問で返すことがあります。
でも、それは、石丸構文を意識しているからではありません。

「〇〇構文」といえば、通常は特定の人物の発言にありがちな表現の癖や、「おじさん構文」「おばさん構文」といった、特定の属性の人物が多用しがちなフレーズを指す言葉だが、ことに、「石丸構文」は「話がかみ合わないこと」の「状況」や「話がかみ合わないのは自分のせいなのに平然としている」という「態度」を指しているとも考えられる。
ITジャーナリストの井上トシユキ氏は、「『石丸構文』は『会話の際にマウントを取りに行く』という、石丸さんの『生き様』が丸出しになっている点が非常にキャッチーです」と、その特徴を指摘する。

上記の文章は、コチラ から引用させてもらいました。
上記の石丸さんとは、東京都知事選挙で165万8363票を獲得して2位となった、石丸伸二さんのことです。

ぶっちゃけ、心理カウンセラーは、クライアントの質問に、質問返しで答えることが多いですね。

例えば、クライアントから「先生は、ご結婚されているのですか?」と質問されたとき、「〇〇さんは、私が結婚されているかどうか、が気になるのですね。それは一体、どういったわけでしょうか?」等と答えるカウンセラーは少なくないです。

私は、上記の手法を使うことが好きではないので、必要に迫られない限り、クライアントの質問に、質問返しで答えることは、基本ありません。

実際、私は、クライアントから、「竹内先生は、ご結婚されているのですか?」と質問されたら、「はい、結婚しています。子どもも二人います」と答えるようにしています。そう、投げかけられた質問ひとつに対し、ふたつ答えるようにしている…というわけです。← これは、会話を弾ませるひとつの方法であり、サービス精神そのものであり、拙著「上手に『自分の気持ち』を出す方法」にも、様々な例がたくさん載っています。

私は、クライアントからひとつ質問されたら、ふたつ答えるようにして、それからクライアントに、質問の意図を尋ねるよう心掛けています。「私は結婚しているのですが、○○さんは、私が結婚しているかどうか、が気になるのですね?」と…。このとき、ニコッと笑顔を見せるのがコツです。← これは、必要絶対条件です。

私が、質問に対し質問で返すのは、次のようなときです。
クライアント「竹内先生。私の統合失調症は治るのでしょうか?」
私「○○さんのおっしゃる『治る』とは、どういう意味ですか?」
クライアント「それは薬を飲まなくてもよくなり、病院に行かくなるということです」
私「それは、難しいですね。統合失調症患者の皆さんは、一生薬を飲み続けなければならないことが多いですからね」← このあと、私から強烈なフォローが入ります。そう、クライアントを落胆させないために温かい言葉を足す…ということです。

続けて例を示します。
クライアント「竹内先生。私の統合失調症は治るのでしょうか?」
私「○○さんのおっしゃる『治る』とは、どういう意味ですか?」
クライアント「はい、以前のように働けるようになるということです」
私「それは、大いに可能です。統合失調症になった患者さんの3分の1ぐらいの方は、お薬を飲みながら普通に働き、普通に社会生活を送っていますよ」と…。

上記の「統合失調症が治るかどうか?」という話は、ただの例え話ではなく、事実です。

おわかりいただけたでしょうか?

私が、クライアントの質問に質問で返す時は、より丁寧・親切に、わかりやすく正確に答えたい…という意思があるときだけです。
私は、マウントを取ってやろうとか、質問をはぐらかしてやろうとか、相手をおちょくってやろうという目的で、質問に質問で返したことは、我が生涯、ほとんどないのではないかなぁーと思います。

今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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