優勝監督・上本博紀氏が語る 「阪神タイガースジュニア」16人のちびっこ虎戦士たちへの思い
*前々回(寅年に初優勝 上本博紀監督の苦悩と葛藤、喜び)
*前回(上本博紀監督からジュニアたちに伝えたいこと)の続き
■優勝するためのチームづくり
昨年末、阪神タイガースファンを大いに喜ばせてくれた阪神タイガースジュニア。
「NPB12球団ジュニアトーナメント」にて、“宿敵”である読売ジャイアンツジュニアを延長戦で、しかも制限時間ギリギリにサヨナラ勝ちで制し、みごと初優勝を飾った。
タイガースジュニアを率いたのは上本博紀監督。前年はコーチとして参戦し、敗れて泣き崩れるジュニアたちを見て、二度とこんな思いをさせたくないと誓い、監督に就任すると「優勝するためのチームづくり」を考えた。
前々回、前回の記事で「大舞台で力を発揮できそうな選手」という指標を紹介したが、もちろんそれだけではない。上本監督のチームづくりには、各ポジションの選手の配置にも確固たる戦略があった。
藤川俊介コーチ、岩本輝コーチとも思いを共有しつつ、さらにそれぞれのたしかな眼力で各ポジションに最適な選手を配した。
■ファーストを最重要視
上本監督がまず求めたのは「左の一塁手」だった。
「ファーストというのを、めちゃくちゃ重点的に考えた。ショート、サードはできる子が多い。セカンドは動きが逆だったりするから、ちょっと特殊やけど。でも、ファーストがめちゃくちゃ大事だと思って、左のファーストがすごく欲しかった」。
セレクションには小学6年生のトップレベルが集まる。必然的に自チームではピッチャー、キャッチャーをしている選手が多く、次いでショートといったところだ。
少年野球では、ともすればファーストは軽視されがちだが、実際は非常に重要なポジションであると上本監督は考えた。
欲した「左のファースト」にハマッたのが高崎辰毅選手だ。自チームではピッチャーとキャッチャーをしているが、ファーストをみごとにこなした。それを証明したのが、サードに就いた池本大地選手だった。
「大地は優しいから、セレクションのときとか最初は気を遣って加減して投げていた。肩が強いのはわかってたから、ちゃんと捕れる選手がいたら大丈夫だと思った。大地の送球は辰毅が救った。辰毅のおかげで、安心して思いきりビュッと投げられるようになった」。
大会ではいくつものゴロをさばき、捕ってからも素早くファーストに送球。池本選手の地肩の強さは目を見張るものがあったが、それも高崎選手がいてこそ生かされたのだという。
池本選手も自チームではピッチャーとショートで、サードは初挑戦だった。それには「えぇっ!知らんかった!」と後で聞いた上本監督も驚いていたが、球足の速いゴロに対する反応や足の運びも素晴らしかった。しっかりとサードの適性を見抜いて就かせていたのだ。
■タイガース自慢の鉄壁外野陣
さらに上本監督は、外野の両翼にもニンマリだ。「ウチはほんと外野。とくにライト。佑馬の守備がデカかった」と、井澤佑馬選手の守備力を手放しで絶賛する。
これまた、最終セレクションに残るようなハイレベルな選手たちは、自チームで外野に就くことは稀だ。そんな中から外野の適任者選出に目を光らせたのが藤川コーチだ。現役時代、その華麗な守備はたびたびチームを救ってきた。自身も戦場とした神宮球場や横浜スタジアムのことも熟知している。
その藤川コーチが見初めたのが井澤選手だった。「セレクションで俊介が『あの子、めっちゃいいですよ。守備だけで獲っても。絶対に外野いけます』って言ってきた。結局、一番大事なライトにした」と上本監督は明かす。
自チームではショートとピッチャーである井澤選手は、練習試合でも外野で好捕を見せていたが、大会でも躍動した。
千葉ロッテマリーンズジュニア戦では、最後の18コ目のアウトで魅せた。かなり前方のライトフライを追い、走って走ってスライディングキャッチ!その勢いのまま仰向けに寝転がり、両手を天高く突き上げたシーンは印象的だった。
■2人の女子選手は男子に匹敵する実力の持ち主
また、「女子選手の二人を獲って本当によかった」と、しみじみと振り返る。最初から「女子を選ぼう」と決めて選んだのではなく、さまざまな視点から見た能力で選んだ結果である。
「ベンチでも女の子ならではの気配り、気遣いね。声もよく出すし、その声もよく通る。なにより二人とも肝が据わっとる」。
男子との違い…いや、男子以上の特性を大いに発揮してくれたという。
残念ながら、上本監督が思い描いていた青写真は実現しなかったが(参照記事⇒寅年に初優勝)、新開柚葉選手、岩田瑠花選手、二人の存在は非常に大きかったようだ。
「そういえば…」と上本監督がふと思い出した象徴的なシーンがある。
マリーンズ戦の四回裏、代打で先頭の打席に入ろうとした新開選手のもとに岩田選手が駆けていき、二言三言耳打ちしてすぐベンチに下がった。ほんの一瞬のできごとだったが、このシーンにスタンドは沸き、首脳陣はみな胸にグッとくるものがあったという。とくに上本監督は涙ぐみそうになって、慌てて目を逸らしたと述懐する。
男子に交じり、男子に負けじと戦ってきた女子選手たちの、“同志”としての絆がそこにはあった。そしてそれは、チームに大きな力をもたらしたことは揺るぎない事実だった。
■16人のちびっこ虎戦士への思い
選手ひとりひとりをじっくり観察し、その能力だけでなく人柄や性格もしっかりと把握していた上本監督。そこにはジュニアたちへの深い愛情があった。
そんな上本監督にジュニアたち個々についても、自身の言葉で語ってもらった。
(写真はジュニアたちが自分でセレクト)
#00 新開 柚葉
セレクションで柚葉が投げるとき、僕が打席に立ったんだけど、「インコースに投げておいで」って言ったらビシッビシッてきた。あのときの向かってくる感じが気持ちの強さを感じたし、なによりスター性みたいなものを感じた。
打撃でも、このメンバーの中で高めの強い球を打てるのは柚葉だけだった。なにか起こしそうな雰囲気を持ってる子で、チャンスの場面で高めの強い球を要求するような配球をしてきているときなど、代打で考えていた。
ただ、ケガで投げさせることができず、展開的にも代打でもなかなか出すことができなかった。
柚葉は人見知りだけど、周りのことを一番気にしている。ほんと気ぃ遣いで、繊細で優しい。自分は投げられなかったけど、試合中、チームのために一番声を張り上げていたのは柚葉だった。
#1 和田 海敬
セカンドにうまくハマッてくれた。海敬はちょっと教えたらすぐできる。ちょっと天才的なところがある、感覚でね。試合でもライト前に『わ!抜けた!』と思ったら、そこにいたりとか。ポジショニングも自分で考えてやっている。
違うだろっていうときも、僕は何も言わないようにした。本人が考えてやってるから。違ったら違ったで、そこは自分で気づいて勉強すればいいから。だから、海敬はあまり型にはめないほうがいいと思う。好きなようにさせたほうが…。
打つのもセンスがある。チームの方針として、ファーストストライクからガンガンいこうぜってやっていたけど、海敬はめっちゃいい子やから『そうしなきゃいけない』と思ってしまった。そこは後悔している。天才的なタイプで感性が鋭い子やから、そっちを大事にしたほうがよかったと、海敬のバッティング指導に関しては、僕も反省している。
#2 駒 勇佑
(応募の)動画を見た時点で、もともと持っているバッティングはすごいと思っていたけど、実際に見てもやはりすごかった。親からもらった能力がすごい。
セレクションでの様子や、ほかから入る情報からもやんちゃなタイプかなと思ったけど、「俺が怒り魔になって、ちゃんとやらせる」って言って獲った。
そしたら意外と真面目で、そんなに怒ることもなかった。言ったら素直に聞いて実践しようとするタイプ。「キャッチャーとして引っ張っていけ」って言ったら声を張り上げて…とか、一生懸命にやっていた。
めちゃくちゃ素直。ただ、今後はもっともっと自分の意思をもってやっていったら、もっと伸びると思う。自分の意思を持って、自分の意見を言って、そういうのをどんどん出していってほしい。
#3 高崎 辰毅
辰毅はムードメーカー。
すごく覚えていることがある。試合中に毎回、選手を集めるんやけど、決勝戦の五回か六回のとき、何を言うかパッと飛んでしまったことがあった。そこで「おい、辰毅!俺の気持ちを代弁しろ」って言ったら、「みんな!焦んなよ!焦んなよ!」って辰毅が言ったわけ。そしたらドッカーン(爆笑)って雰囲気がよくなった(笑)。そういうところがすごくある。あれはほんと助かった。
ファーストの守備に関しては、「どこに投げられても、死んでも捕りにいくようにな」って言ったら、両手で捕りにいくようになって(笑)。「両手じゃなくても、とにかく丁寧に捕りなさい」と。最初は弾いたりしてたけど、どんどん丁寧になってきた。辰毅のおかげで内野が締まった。
バッティングもパンチ力はすごい。一発のあるバッター。
#5 池本 大地
ラッキーボーイ的な感じで、何かやってくれるとずっと思っていた。おとなしい感じだけど、何かある。「野球の神様は見ている」じゃないけど、なんかそういうタイプ。何かやってくれると思って期待していた。
サードの守備は絶品だし、足も速い。
バッティングに関しては最初、徹底的にやった。言ったこともちゃんとやってくれると思ったし、その分、僕もどうやったら大地にとっていいか、すごく考えた。だから大地が打ったら、みんなもめちゃくちゃ喜んでいた。
大地も実はキャプテンタイプ。いつもひとり冷静で、常に一番後ろとか端っことか、全体が見えるところにいるのはキャプテンタイプの本能的なところ。
#6 中谷 英太郎
目つきや顔つき、移動するときの様子を見て、大会初日にパッと「1番・英太郎」やなと思った。それで前日に決めていたオーダーを変えた。
そもそも、セレクションで僕が一目ぼれした、あの目つきとポテンシャルに。もともと守備はよかったし。すごく丁寧な守備。
覚えているのが、練習試合で最初、慣れないセカンドをやらせたとき、プレーボールで足が止まってエラーしたことがあった。その次の日だったかな、またプレーボールで難しい打球がいったとき、英太郎は前へ出て捕った。その瞬間に「あぁ、こいつはやっぱり…」と、本当にいい選手、僕が見込んだ選手だと納得した。
#10 岩田 瑠花
瑠花はもう元気丸。ほんと元気丸。大会でも寒い中、半袖だったけど「気合い入れるため」って言っていた(笑)。
ナイスキャラだし、ほんと正捕手でいこうとも考えたりもした。バットを振る能力もすごい。たいてい女子は男子に力で勝てないところがあるけど、瑠花は遜色ない。
ほかのチームだったらレギュラーになれていただろうっていうくらい、キャッチャーとしての能力も高いし、ガッツがある。ただ、ウチはキャッチャーを固定したかったのもあるので…何かあったときには瑠花っていう感じだった。
ジャイアンツ戦の最終回、(原田)侑季の代走に出したのは、一か八かの勝負やった。ボールをこぼした隙にセカンドに走ったのは、ほんと速かった。
#11 亀岡 壮佑
壮佑には常にグリーンライトを与えていた。止めた場面でも、あの子は行くからなぁ(笑)。でも、それを『なんで行ったんや』って言ったら、あの子の良さがなくなるから、『お前は行けると思って行ったんやろ。常にどんな場面でも好きにやれ』って言っていた。
ロッテ戦でも壮佑のスーパーセンスの走塁で、かいくぐってセーフになってくれて、その1点で勝てた。ほんと素晴らしい。余裕で大会ナンバーワンの足、走塁。
壮佑はストイックで、普段と違って野球のことになったら考えすぎるくらい考える。それだけめちゃくちゃストイックということ。ずっと野球のことを考えている。職人やね。
#17 新野 旬
(ケガを)やったのがセレクション中だった。身体能力が高いから、ああいうアドレナリンが出たときに普段以上の力が出たりする。だから、大会のあの寒さの中で、あの緊張感のある場面では投げさせるのは怖かった。(体は)一生もんだから。本当は投げてくれたら助かったけど、本人のためにそれはできない。
みんなで言っていたのが「しんしゅん(新野選手の愛称)の投げ方が一番美しい」と。将来性があるからこそ、無理はさせられなかった。
しんしゅんは、すごくしっかり者だと思う。(応募の)自己紹介の動画を見たとき、「キャプテンに向いている」と思ったのは、今でも覚えている。
ケガで練習試合に出られないときも、裏方の仕事を一生懸命やってくれていたし、大会でもランナーコーチなどよく頑張ってくれた。
#18 原田 侑季
決勝戦の最後、代打でよく打ってくれた。侑季はそれこそ、この先、一番変化球に対応できる打ち方をしている。素晴らしい。代走を出したけど、侑季も走塁は決して下手ではない。めっちゃ考えてるし。
途中でケガして、なんとしてもって(大会に)間に合わせてきたんだろうなと思う。無理してたんだろうな。でも、ボール回しに入ることができて、それで優勝もできたんで、すごくよかった。
本当はDHで考えていたけど、ピッチャーが抜けた(ケガで3人欠いた)兼ね合いで、DHが使えなくて、大事なときの代打でと考えていた。
壮佑と似ていて職人。バッティングでは一番信用できると思っていた、どこの場面に出しても。ロッテ戦で四球を2つ選んだのも、ちゃんとボールが見えているから。
ガタイもいいし、顔も男前だしね(笑)。
#20 浅居 煌星
MVPを獲れたのはすごいね。おめでとう。目立ったね~。
煌星はもう“喧嘩投法”というか、負けん気の強さ、向かっていく気持ち…それに尽きる。相手にどんどん向かっていく。そういう感じ、こっちは大歓迎だから。喧嘩じゃないけど戦いやからね。
逆にガンちゃん(岩本コーチ)がずっと言っていたのは「冷静に、冷静に」ということ。そう声かけて、うまくコントロールしてくれた。ガ―ッといってくれるのは素晴らしいことだけど、逆にピッチングとしては冷静にって。いい子やから、そうやって言われたら「そうしなきゃ」って、ちゃんと聞いてくれる。
球自体も強いし、フィールディングも上手い。センスもある。
#21 殿垣内 大祐
自チームではキャッチャーで、本人もキャッチャーにこだわりを持ってるけど、ガンちゃんがピッチャーでいこうと見抜いてくれた。ウチのエースやね。
落ち着いとる、基本的に。で、優しい。めちゃくちゃ優しい、大祐は。普段、(新開)柚葉とかが一人でいたりすると、大祐と(和田)海敬が気にかけてくれていた。とにかく優しい。大ちゃん、ほんと優しい。
向かっていく感じなんだけど、常に冷静。どんなときでも冷静だった。そして、責任感がある。目立つタイプではないけど、周りをしっかり見ている。大祐がいてくれると、こっちも安心なところがある。
そもそも一番最初の練習試合(関メディ戦)で先発させたのは、本番の大舞台に強いだろうと思ったから。何かそういう感じがあった。
#51 石田 修
内に秘めた…っていうタイプ。でも、要所要所で「ヨッシャー!」とかもする。
ずっと観察しとったら、自分の世界観がすごく強いなって思った。チームの決めごとである「ファーストストライクから」は合わんかなと思って、途中で修に「ちゃんと自分で考えることができてるから、自分の世界観を大事にしろ」って言った。
たぶん、1球1球考えてヤマ張りで打つタイプで、僕のイメージとしては福留(孝介)さんみたいな…。だから、それがハマッたときはものすごい。
練習試合でもそんなに目立って打ってないけど、ずっと4番に据えたんは大会を見越して。4番って、絶対にいいところで回ってくるから。だからずっと4番。大会2戦目は2番にしたけど、基本的に僕の中ではずっと4番。
大事なところで絶対やってくれると思っていた。金本(知憲)さんが「普段打てなくても、大事なところだけ打つのが4番や」っ言っていたのがすごく残ってて、それが修にぴったり当てはまった。最後の最後に打ってくれた。
#55 小松 蓮
セカンドのポジションを(和田)海敬と競争して、“打の小松、守りの和田”というところで、今回は守備中心のチームづくりになったから代打になったけど、バッティング中心のチームだったら蓮がレギュラーだった。僕もギリギリまでかなり迷った。でも連の能力は高い。打つし、捕るのも送球もいい。
キャプテンをやらせたのも、一番やりたくなさそうだったから。ちょっと内気、引っ込み思案なところがあったから、そこを一皮むけたらいいなと思って、わざとキャプテンにした。
どういう感じになるかなと見ていたら、途中、考えすぎてかプレーに影響が出てきて、チームをピリッとさせる意味合いも含めて、キャプテンを外した。「自分のプレーに集中しなさい」って言って。そうしたらちょっと楽になってか、プレーでも結果が出るようになった。ほんとは外すなんて、あのときは心が痛んだけどね。
またキャプテンに戻したけど、優勝後のキャプテンインタビューで最後、「ブラボー!」って言ったときに、これでちょっとは一皮むけてくれたかなって、すごく嬉しかった。最終的には蓮をキャプテンにしてよかったと思わせてもらった。
キャプテンは大変だったろうけど、今後の蓮自身の成長にはつながると思う。
#56 高橋 琳来
故障してしまったのは、本人が一番悔しかったと思う。
琳来は、とにかく球が速い。あの剛速球、神宮で見せたかったなぁ。ガンちゃんも最後ピシッと締めるようにって、クローザーで考えてたんじゃないかな。先発で警戒しながら投げるよりも、1球1球全力でっていうタイプだと。球の速さがあるから。
故障の箇所を考えると、四国から長時間かけて練習に来るのもしんどいだろうと思って、「無理して来なくていいぞ」って言ったけど、「みんなに会いたいから」って、おじいちゃんとおばあちゃんに連れてきてもらっていた。
琳来もいいキャラ。声がね、かわいいんよ(笑)。ベンチから「頑張ってー!」っていう声がなんかギャップがあって、僕らコーチたちの間でも「かわいいな」って、ついニヤッとしたりして(笑)。そう、あの剛速球とのギャップね。
性格も素直でほんといい子。しっかり治してほしい。
#99 井澤 佑馬
佑馬のおかげなところがある、すべてが。
チームのことは監督が締めればいいと思っていたけど、選手の中でまとめ役が必要だなって思えたのは、佑馬がそれをやってくれたから。佑馬がいたから、「自分で考えなさい」って言えた部分もある。
まだ子どもだし、普通ならこっちがああせい、こうせいと指示しないといけない。でも子どもたちのことは、佑馬がいたら大丈夫だなと思えた。こっちがあれこれ言わなくても、佑馬が代弁してくれていた。
ピッチャーとしても、1日70球っていう球数制限がある中で、佑馬が頑張って投げてくれたのがすごく大きかった。俊介の助言で外野も守らせたけど、佑馬にはセンス、華やかさ、スター性がある。
■師弟の絆は永遠
今後も「阪神タイガースジュニア」はプロフィールに必ずついてくる。それは大きな勲章であると同時に、ときに重荷になることもあるかもしれない。けれど、仲間とともに過ごした濃密な4ヶ月間の思い出はきっと、自らを助けてもくれるだろう。
そして、上本監督や藤川コーチ、岩本コーチとジュニアたちの関係は、これで終わるわけではない。首脳陣はこれからもジュニアたちのことを気にかけ、応援する。
その絆は、ずっとずっと続いていく。
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