PK戦までもつれた皇后杯決勝戦。4度目の対戦を制したのは、INAC神戸レオネッサ!(6)
12月25日に行われた皇后杯決勝、 アルビレックス新潟レディースとINAC神戸レオネッサの一戦は、0−0で迎えたPK戦の末にINACが勝利し、2連覇を果たした。試合後の監督・選手コメント(新潟L)。
PK戦までもつれた皇后杯決勝戦。4度目の対戦を制したのは、INAC神戸レオネッサ!(1)(2)(3)(4)(5)
【選手コメント(アルビレックス新潟レディース)】
MF 上尾野辺めぐみ
ーー4度目の挑戦で優勝にあと一歩、届かなかったことはどのように受け止めていらっしゃいますか?
今日を含めて、INACとはこれまで決勝で4回、戦いましたが、自分たちの可能性はすごく感じていましたし、今年はいけるという思いで臨みました。PKで負けてしまったのは悔しいですね。90分間で決着をつけたかったのですが、前半に決め切れなかったことがPK戦まで行ってしまった原因だと思います。後半のINACの交代は想定内だったのですが、セカンドボールが奪えなくなって、押されっぱなしになってしまいました。我慢強く戦えたことは良かったんですが、その後に繋がる攻撃のところがまだ上手くいかないので、打開策を練りながらやれたらもっと良かったですね。PK戦は割り切って、楽しんでやろう、と話していました。
ーー後半、流れが悪くなった理由をどのように分析されていますか?
相手がどうというよりは、自分たちのプレッシャーの遅さと、ボールをつなげない状況が自分たちを苦しめてしまいました。ちょっとした判断のミスが相手にペースを与えてしまったなと思います。後半のしんどさはお互いにあったと思うので理由にならないのですが、INACのペースでやられていたことで、余計にしんどさを感じました。
ーー主導権を握った前半の戦いを、来シーズンにどのようにつなげて行けそうですか?
そうですね。リーグ戦でもそういう内容で進められた試合もあったので、それがしっかり皇后杯で出せたと思います。このサッカーをしていて、うまく選手一人ひとりがはまっていると思うので、今後は質を上げていけたらいいなと思います。
ーーベレーザやINACに対して、狭いスペースでパスで崩す場面もありましたが、そういう攻撃はご自身のスタイルに合っているのではないですか?
そうですね。自分もそういうサッカーがすごく好きで、そればかりできたらいいな、と思うのですが。辛島監督の下で、狭いスペースでの練習とか、崩しの部分は1年間を通してやってきたので、それが試合の中で出せる回数が増えたのは今シーズンの成果だと思います。
DF 渡辺彩香
ーー前半、うまくいったのは何が良かったのでしょうか?
相手のシステムやボールの動かし方を整理してゲームに入ったので、そういうところではディフェンスがハマっていたと感じます。後半は苦しい時間帯も長かったですね。INACは勝負強い選手が多いので、90分間で決めたかったですし、自分からガンガン前に上がって行かないとやられてしまうと考えていました。INACに(在籍して)いた頃にできなかったことがアルビに来てからできるようになったと感じています。
ーーパスをつないで崩す攻撃面も成熟してきた手応えはありますか?
そうですね。シーズンを通してやり続けてきたことなので、辛島さんの言う「続けることが大事」ということがこの1年間で身に染みて感じました。
ーー来シーズンは個人としてどのようなことを目標にしていますか?
今、一緒にやっている(上尾野辺)メグさんや(大石)サヤカさんに、まずはタイトルを取らせてあげたいということが一番あります。この悔しさを晴らせるように、来年もしっかりやっていきたいと思います。
MF 山田頌子(今大会での引退を発表)
ーーどのような90分間でしたか?
試合を通して、INACがスロースターターなのか、前半はキビキビ動くことがなかったので、前半でゴールを決め切れていれば試合を優位に進められたと思います。逆に後半、INACが(選手を)入れ替えたところで押し込まれてしまったのが苦しかったと感じました。
ーー後半、交代してからはどのようなことを考えて試合を見ていましたか?
自分ができることは、ピッチの中ではなかったので、ピッチの外で、とにかくみんなが最後まで頑張ってくれているのを見て、優勝してくれることを願っていました。
ーーPKで敗れてしまいましたが、無失点という結果についてはいかがでしょうか?
この大会を通して守備の意識はすごく高まっていますし、守備陣も前線も本当に連携が取れていて、練習でやっていることがしっかり試合に出せた結果だと思うし、負けたくないという気持ちが、つながった結果だと思います。