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マイナポイント第2弾の申し込み開始。デジタル化について理解を深める機会にも

山口健太ITジャーナリスト
マイナポイント第2弾の申し込みが始まる(筆者撮影)

6月30日、「マイナポイント第2弾」の申し込みが始まりました。簡単な操作で最大1万5000円から2万円相当のポイントがもらえるのでおトクなのはもちろん、マイナンバーカードによるデジタル化についてあらためて理解を深める機会にもなりそうです。

マイナカード「持ってる人」でも最大1万5000円相当

前回の第1弾は2020年9月に始まったもので、すでにマイナンバーカードを作り、マイナポイントは受け取ったという人も多いのではないでしょうか。

すでにマイナンバーカードを持っている人でも、第2弾では最大1万5000円相当のポイントがもらえます。これからカードを作る人は第1弾の5000円相当とあわせて、最大2万円相当となります。

第2弾の条件は2つあり、1つはマイナンバーカードを健康保険証として利用するための申し込み、もう1つは「公金受取口座」の登録で、それぞれ7500ポイントがもらえます。

「健康保険証利用の申し込み」と「公金受取口座の登録」が条件(アプリ画面より、筆者作成)
「健康保険証利用の申し込み」と「公金受取口座の登録」が条件(アプリ画面より、筆者作成)

申し込み自体は非常に簡単で、スマホ用の「マイナポイント」アプリ(iOS用Android用)とマイナンバーカードが手元にあれば数分で終わります。

申し込み機能には「待ち行列」システムが導入されています。オンラインでのチケット予約など、多くの人が一斉にアクセスすることが予想される場合、「待合室」に並んでもらう仕組みです。

待ち行列システム。自分の番が来ると画面は自動的に切り替わる(アプリ画面より、筆者作成)
待ち行列システム。自分の番が来ると画面は自動的に切り替わる(アプリ画面より、筆者作成)

画面が切り替わったら、マイナンバーカードを用意し、4桁の「利用者証明用パスワード」を入力してスマホで読み取ります。3回連続で間違えるとロックされ、市区町村窓口での手続きが必要になるので注意しましょう。

マイナンバーカードの読み取り画面(アプリ画面より、筆者作成)
マイナンバーカードの読み取り画面(アプリ画面より、筆者作成)

次に、マイナポイントを受け取る決済サービスを選択します。独自のキャンペーンを実施しているサービスもありますが、それほど大きな差はなさそうなので、自分が使い慣れているサービスを選ぶのが無難です。

マイナポイントを受け取る決済サービスを選べる(アプリ画面より、筆者作成)
マイナポイントを受け取る決済サービスを選べる(アプリ画面より、筆者作成)

詳細なリストは、マイナポイントのWebサイト「決済サービス一覧」に掲載されています。

なお、申し込みの後に決済サービスを変更することはできないようです。アプリには「申し込みを停止」する機能が用意されているものの、実際に決済サービスの変更をしようとすると、エラーが表示されます。

申し込みを停止する機能はあるが、決済サービスの変更はできないようだ(アプリ画面より、筆者作成)
申し込みを停止する機能はあるが、決済サービスの変更はできないようだ(アプリ画面より、筆者作成)

運営事務局によると、申し込み後に決済サービスを変更することはできないが、「家族が間違えて申し込みをしてしまった」などの場合には申し込みの取り消しに応じているようです。

筆者の場合、第1弾はPayPayで受け取りましたが、今回はau PAY残高として受け取ってみることにしました。

マイナポイントのアプリから申し込む場合、au PAYと紐付けるために「会員ナンバー」が必要になります。この番号は、au PAYアプリのアカウント画面からコピーして貼り付けることができます。

au PAYアプリから直接マイナポイントを申し込むこともできるので、こちらのほうが簡単かもしれません。

マイナポイントアプリから申し込む場合はau PAY会員ナンバーが必要(au PAYのWebサイトより)
マイナポイントアプリから申し込む場合はau PAY会員ナンバーが必要(au PAYのWebサイトより)

実際にポイントが付与されるタイミングは、au PAYのサイトによれば健康保険証の7500ポイントは「申込翌日」、公金受取口座の7500ポイントは「申込かつ公金受取口座の登録が完了した翌日以降(付与権利確定次第、順次)」となっています。

追記:

申し込み翌日の7月1日、au PAY残高に1万5000円(7500円×2)が加算されたことを確認できました。

デジタル化について理解を深める機会にも

総務省によれば、マイナンバーカードの普及率は全国で45%程度にとどまっています。カードを作らない人からは、申請が面倒とか、メリットが感じられないといった声があるようです。

ただ、今後のデジタル化を考えれば、マイナンバーカードのICチップに搭載された「電子証明書」を使う場面はますます増えていくと考えられます。

iPhoneを使うのにApple IDがほぼ必須となっているように、マイナンバーカードもIDとして機能するため、これまで「あると便利」だったものが、徐々に「ないと不便」になっていくと理解してよいでしょう。

たとえば給付金を配る場合、公金受取口座の登録を済ませた人は真っ先に受け取れることが期待できます。それ以外の人に配慮した仕組みも用意されるとは思われるものの、申請や受け取りに時間がかかるかもしれません。

物理的なカードが増えるのは煩雑ではありますが、将来的にはスマホに搭載できるようにする方向で議論が進んでいます。現時点では、まずはマイナンバーカードを作っておくことをおすすめします。

ITジャーナリスト

(やまぐち けんた)1979年生まれ。10年間のプログラマー経験を経て、フリーランスのITジャーナリストとして2012年に独立。主な執筆媒体は日経クロステック(xTECH)、ASCII.jpなど。取材を兼ねて欧州方面によく出かけます。

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